ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

沸騰都市シンガポール

日曜夜のNHKスペシャル「沸騰都市」で、昨夜はシンガポールが取り上げ
られていた。

未曾有の経済・金融危機はシンガポールをも襲っているが、そんな状況
でも彼らの「バイオ」、「海外不動産」そしてそれらに関連する「人材」への
投資意欲は失われていない。

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EDB(経済開発庁)出身のフィリップ・ヨー総理大臣特別顧問が陣頭指揮を
取り、世界中のバイオ・テクノロジーの最優秀な人材をヘッドハンティング
している。
人材へのインセンティブは破格奈高給、抜群の生活環境、そして上限のない
研究開発費用に象徴される国家ぐるみのバックアップだ。

集中的な投資と明確な目標設定。300億円を掛けて計画から僅か3年で
「バイオポリス」という一大研究拠点を建設。
バイオ関連産業の工業生産高に占める割合は、5年前の3倍に近い
9%に至った。

勿論日本人も彼らのターゲットだ。日本の国公立系研究機関は60才で
定年を迎えると退官し、必然的に予算の乏しい民間に移り細々と研究を
続ける例が多い。
シンガポールはそんな彼らに破格のインセンティブを提示して、取り込もう
とするのだ。

「60才定年制?信じられない。ナンセンスだよ」
ヨー特別顧問はNHKのインタビューにそう答えた。
研究者としてはまだまだ旬の人材を活用するシンガポールと、ただ
手をこまねいている日本。
ちなみにバイオポリスの海外人材招聘担当者の一人は、70才になる
伊藤嘉明元京大教授。京大定年退官時に、研究室ごとバイオポリス
に引き抜かれた事で話題になった人物である。

彼らの次のターゲットは京都大学の山中伸哉教授。
万能細胞であるiPS細胞を人工的に開発した、米タイム誌が選ぶ
「世界に影響を与える100人」に選ばれた再生医療の第一人者だ。

以前のこのブログでも取り上げたが、「冒険投資家」ジム・ロジャーズ」が
近年家族と共にシンガポールに移住した。
ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスらと共に「世界最強の投資家」と
異名をとる彼は、シンガポールを拠点に中国の商品市場にターゲットを
絞り、新たな投資戦略を練っている。

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「世界恐慌に見舞われた1930年代のアメリカにも、財を築いた人は
沢山いる。ピンチの今こそチャンスだ」
彼は地元経済団体が主催した投資セミナーでこう語り、投資家達を
煽る。
このビリオネアをして67才という年齢で移住させたシンガポールの魅力は
どこにあるのだろうか?

ところでお年寄りの話題の後で大変恐縮だが、先週私は「日本・
シンガポール協会」主催の「関西シンガポール同窓会」に出席してきた。
出席した多くの方達が日本の企業戦士としてシンガポールに駐在経験
をし、退職後の今もボランティア等でシンガポールに関っている。

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彼らも皆かくしゃくとしていて、元気だ。
最高齢80才の方からは、彼のシンガポールでのネットワークと私の
ビジネスとのコラボレーションの具体的な提案まで頂いた。

どうも「シンガポール」に関ると、人は元気になるのかもしれない。
建国60年足らずのこの国から、紀元2700年近いわが国が影響を受ける
事柄はまだまだ増えていきそうだ。

写真上はスイスホテル・スタンフォードからのシンガポール夜景。
   中はwww.hackeast.com より。 
   下はKKRホテル大阪で催かれた「関西シンガポール同窓会」記念写真。
   前列左から2人目がチュー・ウィー・ヨン大阪総領事。
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by Mikio_Motegi | 2009-02-16 21:17 | 東南アジア