朽木(くつき)の旅
2009年 05月 05日
ドライブで出かける計画を立てた。
が、高速道路や観光地の大渋滞のニュースにやる気を無くし、市内から
1時間ほどの朽木(くつき)で遊ぶことでお茶を濁すことになった。
休日のETC装着車だけを対象にした2年間の期限付きの特別料金制度だが、
経済波及効果について私は大いに疑問だ。
高速道路は経済の大動脈である。設備投資や新規開発に伴う活発な物流や
人の往来が経済活性化の大きなファクターである事は言うまでもない。
その大動脈の血流を盛んにする為には、今回のような中途半端な制限を
設けず、平日・休日や車種を問わず全車両を対象に高速道路料金を
値下げすべきではないだろうか。
もともと日本の高速料金は各国に比べ異常に高いのだ。
また、車を持たないお年寄りや持ちたくても持てない人、最近増大傾向に
あるという車に興味を示さない人、平日しか休みが取れない人々にとっては
関係のないあまりに不公平な施策だ。
もっと言えば、何でわざわざETC装着車に対象を絞る必要があるのか?
ETC普及に対する行政の恣意的な姿勢が見え隠れするような気がして
ならない。
どうも「高速道路」が絡むと胡散臭いことが多い。
さて朽木は滋賀県西部、京都から1時間ほどにある安曇川(あどがわ)沿いの
村。かつて若狭の小浜で獲れたサバを、腐らないうちに京都に運ぶ「鯖街道」
に面している。
ここでは、家内と子供達にとっては初体験の釣り(もっとも釣堀)に挑み、
イワナとアマゴ(ヤマメ)を20匹も釣り上げた。
「釣り針外し」役の私は大忙し。
その後温浴施設で露天風呂に浸り、近くの宝牧場で牛舎を見学、手作り
アイスクリームとバームクーヘンに舌鼓を打つ。
安曇川から湖西(琵琶湖の西)地方を抜けて161号線を通り帰路へ。
この地方は近江米で有名な米どころだが、既に田植えがはじまっている。
ところが暫く走ってから161号線が大渋滞している事に気付き、朽木に戻る
林道を探すことに。
これが冬季は閉鎖される、ナビにも示されない道路なので道に迷い、
四苦八苦する。
ETCを装着して初めてのドライブなのに、高速道路にも乗らずこんな林道で
苦労しているのも様にならない。
ただ偶然、「日本の棚田百選」にも選ばれている高島市の棚田を見つける。
田植えを終えたばかりの日本の原風景に親しみ、何だか得をした気分に。
それにしても京都市内に流入する遠方の他府県ナンバーの多いことには
驚かされる。
さっそく子供達と地域を諳んじて、即席の地理の勉強。
北九州、島根、岐阜、横浜、福島等は名称と場所が直ぐに一致するが、
なにわ、三河、湘南、練馬、大宮、野田等になってくると、家内をはじめ地理に
疎い女性陣にはさっぱりわからない。
家族で唯一地理に明るい私は、おかげで父親としての沽券を取り戻すことに
なる。
もっとも市内からは一本道の朽木に向かうのにも私はナビを設定せねば
到着がおぼつかず、家族に呆れられているのだが。
写真は上から日経新聞のニュースより拝借。
2枚目は釣り針外しに懸命な私。
3枚目は朽木の「宝牧場」の牛舎にて、搾乳中の牛さん。
下は高島の棚田風景。滋賀県のHPより拝借。