ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

生まれて初めての酒

あるところに21才の女性がおりました。
彼女はつい最近経験した失恋の憂さ晴らしに、「気持ちが治まらないから
生まれて初めてお酒でも飲んでみようかしら」とあなたに呟きました。

さて質問です。あなたは、そんな彼女にどんなお酒を勧めますか?

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・・・上記は、ジャーナリストであるA・Eホッチナーがヘミングウェイとの
14年にわたる交流の中で書いた伝記、「パパ・ヘミングウェイ」(早川文庫)
での挿話に基づいたもの。
ヘミングウェイが取り巻きを引き連れてパリ・ロンシャン競馬場で馬券の
予想に夢中になっていたとき、彼の横でその女性が呟いたひと言に、
手にしていた予想表を放り出した。
そして生まれて初めて酒を飲むという彼女の為に、レシピを考え抜き選んで
勧めた、というエピソードである。
ちなみに「21才」という部分は私の創作。

酒の飲み方でその人の人格が分かる、という。
母方の祖父は、「酒は生(き)が一番だ」といって90才で亡くなる直前まで
サントリーの角瓶をショットグラスに注いで飲んでいた。

また酒を飲まない亡父の代わりに、私たち兄弟に飲み方を教えてくれた
母方の伯父は、酒を飲む際は予め時間を決めておき、その時刻になったら
一分と違わず酒席を立つという人だ。

もちろんキレイごとでは済まない酒席もあるし、美味くも無い酒に我慢して
付き合わなければならない時もあるのが人間社会の常。
また一緒に飲む人との相性も酒席の大事な要素だ。
だが振り返ってみて、だらだらと飲み続けただ時間を費やすだけの人間と、
私は深い付き合いに至った例がない。

もっとも私は初めての酒の席で、大失態を演じている。
件の伯父に連れ出され、焼き鳥屋で焼酎のコップ酒をしこたま飲んだのだ。
いい気分になった私はその後連れて行かれたスナックで、薄着のドレスに
肌も露なホステスが横に座っただけで完全に酔いが回ってしまった。

興奮した私はそのホステスを抱き上げて店内を走り回ったり、店の看板を
外して持ち出そうとしたり、挙句の果ては店を追い出された後、親戚が
経営する近所の薬局に置いてあった当時流行のカエルの「ケロヨン人形」
を運び出し、家に持ち帰ってしまった。

翌朝私を起こしに来た母親が、部屋で私の横で寝ている等身大の「ケロヨン」
を見つけ仰天し烈火のごとく怒り、その後しこたま説教されたものだ。

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ところで巻頭の質問、「失恋を経験した女性が生まれて初めて口にする酒」の
私の答えは、シャンパンにカシスを加えた「キール・ロワイヤル」。
フルーティで口当たりが軽く、またシャンパンという華やいだ酒をベースに
しているので、失恋の痛手を打ち消すには持ってこいだと思うのだが。

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さて、あなたの答えは?

写真中は http://youkoso.city.matsumoto.nagano より。
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by Mikio_Motegi | 2009-07-12 11:54 | ブレイク