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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

完走!福知山マラソン

先週、私にとって3度目のフルマラソンである「福知山マラソン」を走り、
なんとかゴールすることが出来た。
昨年のこの大会では「制限時間オーバー 」で28キロまでしか走れ
なかったから、今回は雪辱を果たしたことになる
(この時の詳細は昨年のブログを参照してください)。

完走!福知山マラソン_c0094556_858816.jpg


実はスタートから僅か5キロの地点で、1年以上前の古傷である右ひざ
の裏側に軽く痙攣が走った。
確かにその時は少々飛ばしすぎていたので、スピードを落とし
いつものタイムで走ることにして、一応は事なきを得た。

ところが22キロ付近でこれが再発。
継続した痙攣ではないのだが、右ひざ裏に電流が走るような痛みが
断続的に起こる。
次の関門まで後6キロ。昨年の私の挑戦が潰(つい)えた28キロ地点だ。

「ビリッ」と音がするほどの痙攣が襲う。猛烈に痛い。自分の顔が
ここまで苦痛にゆがむのを自覚するのは初めてだ。
でもここで走るのを止めたら、雪辱を期したこの1年間の練習の意味が
無くなる。「なにくそ!」と、踏ん張る。
昨年大幅にタイムロスをした名物「お汁粉コーナー」も今回は素通り。

私が恐れたのは足の痛みそのものより、「絶対に完走する」という信念が、
痛みのせいで萎えてしまう事だった。
もしここで自ら棄権をしてしまったら、気の弱い私は今後の人生まで
自分で幕を引いてしまうような気持ちになるのではないか、と恐れた。
たかがマラソンなのに・・・。

一方で、この状態を乗り越えて完走できたら俺は大した奴だ、という
自画自賛を期する気持ちも頭をもたげる。

「頑張れ、頑張れ」と自分を叱咤激励、だましだまし、なんとか28キロの
関門を通過。
ここで初めて立ち止まり、足をストレッチし痙攣した箇所を揉み解す。

液体サロンパスのエイドステーションがあったが無視した。
湿布薬は、僅かの間だけ感覚を麻痺させ痛みを忘れさせてくれる。
だが痛めた箇所の傷は間違いなくその間も進行していく。
湿布効果が切れ、痛覚の麻痺が戻った時点で次には前より強力な痛みが
確実にやってくる。
そうなったらもう走れない。
肉体が痛んだ時は、痛くならないようなフォームを工夫して、身体を適応
させる管理能力が求められるのだ。

完走!福知山マラソン_c0094556_859875.jpg


・・・本当に苦行の42.195キロ。
歩かず最後まで走り通した。もっとも最後は歩いた方が早いほどの
「よちより走り」だったが。
タイムは5時間15分。目標の4時間20分より1時間も遅かった。よってあまり
達成感はなし。

最後まで走り通せた理由は、やはり事前の練習量があったからに尽きる。
昨年は大会前の3ヶ月間で260キロ、月平均90キロ弱しか走らなかったのに
比べ、今年は450キロ、月平均150キロを走りこんでいた。
これは体力的な自信だけでなく、「絶対に完走する」という強い信念の形成に
繋がった。

そして相変わらずの素晴らしい由良川沿いの景色。熱心なボランティアと
沿道の間断なく続く「頑張れー」の声援。

「弱っている人に対し『頑張れ』という励ましは禁物。かえって余計な
プレッシャーを与えるだけ」、という意見を言う人が最近多い。
だが私のような単細胞人間には「頑張れ」という応援、気持ちこそが最も
有効だと確信する。
「気楽に」とか「楽しんで」と言われて応援されても、私は42.195キロを
走り通せたとはとても思えない。

思わぬところで「頑張る」事の大切さを痛感することが出来たマラソン
だった。

完走!福知山マラソン_c0094556_8594947.jpg


・・・何だか今回は「スポ根」もどきの安っぽいエントリーになってしまった。
これは週刊現代の「明日のジョー」の復刻ダイジェスト版の連載が
最終回を迎え、ちょっと興奮しているせいから、かもしれない。
私の髪の毛は真っ白にはならなかったが。

写真は上から40キロ付近のよれよれの私。
フォトサービス・サイトより。www.impress-japan.com

中と下は福知山・三段池公園の会場風景。1万人以上が参加する
西日本最大のマラソンイベントだ。
by Mikio_Motegi | 2009-12-06 12:18 | サッカー、スポーツ