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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

銅メダルをサポートした京都の病院

「がくさい病院」は、京都市北区の我が家から徒歩で3分のところにある。

大病院ではない。街中の小さな総合病院という佇まい。
患者の殆どは地元の人たち。狭い待合室にはいつも人であふれている、
どこにでもある光景だ。私の家内の親戚の何人かも、この病院を
かかりつけにしている。
この街の小さな総合病院が、現在カナダのバンクーバーで開催されている
冬季オリンピックの男子フィギュアで、見事銅メダルを獲得した
高橋大輔を支えた病院なのである。

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高橋は2008年の10月、練習中に右膝を負傷する。診断は「右膝前十字靱帯
断裂」。選手生命を脅かす重症だ。
バンクーバー出場を決める予選会までたった1年余りの時点で、高橋は膝に
メスを入れる事を決断する。
手術は無事成功。術後のリハビリの苦痛に耐え見事に復活した。
その3週間に及ぶリハビリを施したのが、この「がくさい病院」なのだ。

正式名称は「京都地域医療学際病院」。内科、スポーツ整形外科、
耳鼻咽喉科、皮膚科、神経内科、脳神経科、放射線科、そして
リハビリテーション科がある。
Jリーグの京都サンガの選手や、関西を拠点にするラグビーや
アメリカンフットボールの選手の来院も多い。

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私自身は花粉症の治療以外、普段は殆ど医者に行くことがないのだが、この
病院では3年前に生涯で初めての胃カメラを飲んだ経験がある。
胃カメラは苦しくてきつい。
が、私がむせたりせき込むと、傍らにいた看護婦さんが黙って背中をさすって
くれた。
大した事ではないかもしれないが、そのおかげで身体も気持ちもどんなに
楽になり、ありがたかった事か。
誰がつけた名称かは知らないが、「白衣の天使」とはよく言ったものだと
つくづく感心してしまった。

高橋大輔もきっとあの天使たちがいてくれたおかげで、辛いリハビリに
耐える事が出来たのだろう。

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ちなみに彼が膝の手術を受けた病院は「社会保険京都病院」、旧称「鞍馬口
(くらまぐち)病院」。膝関節手術では関西のトップレベルにあるという。
ここも我が家から徒歩で10分ほどの距離で、私の二人の娘はここの産婦人科
で生まれた。

高橋大輔の銅メダル獲得をサポートした人たちは数多くいるだろうが、
この二つの病院の役割は重要なものであった筈だ。
近所の慣れ親しんだ病院がこんな栄誉に属した事を、地域住民はもっと誇りに
思っていい。

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写真は上から「がくさい病院」の全景。3階に見える廊下部分で、高橋大輔が
リハビリの歩行訓練を行っていた。
3番目は、高橋大輔のショートプログラムの演技を病院の待合のテレビで
観戦する人たち。ここには映さなかったが、数名の医師や看護婦さんたちが
真剣な眼差しで見入っていたのが印象的だった。
4番目は鞍馬口病院全景。
by Mikio_Motegi | 2010-02-22 22:49 | 京都・紀行