ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

「長谷川等伯」展に向かう

京都国立博物館で開催中の「長谷川等伯」展。
2年前に同じく開催された「狩野永徳」展で予告されていたときから
楽しみにしていた展覧会だ。

長谷川等伯は安土桃山時代の絵師。彼の代表作で、日本の墨絵の最高峰と
言われる国宝「松林図屏風」を是非一度観たいと、私は2年前から
心待ちにしていたのだ。

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狩野永徳展は連日80-90分の行列があたりまえの大盛況だったが、今回も
同等の混み具合だという事前情報をがあった。
列に並ぶという行為が生理的に嫌いな私だが、等伯を観るためなら
少々の行列はガマンしようと誓う。

折しも博物館近くに所要があった日は、朝からの大雨。
これも天の配剤、この天気なら参観客も少ないだろうとほくそ笑み、
地元の利、勝利の確信に満ちて受付へ向かう。
ところがそこには「現在140分待ち」との案内が誇らしそうに掲げ
られていた。140分!?

見ると、篠突く雨の中を善男善女が粛々と列をなし、拝観を待っている。
なんだか飢饉や敗戦後に配給を待つ被災者の姿を連想させられる。
或いは社会党や民主党の「牛歩戦術」も。
今の与党はああいう世にも下劣な国会対策を臆面もなく行える議員連中の
集まりなのだが、それはさておき、私は平日の午前中、雨の中を絵画展に
入るのに2時間以上待つ趣味も余裕もない。
2年越しの恋が一挙にしぼむ思いで、博物館を後にした。
 
京都の公営博物館はどこも狭い。ここに限らず近代美術館もとても狭いが、
これは京都という土地柄、仕方ないのだろう。これが京都府南部の、土地は
広いが交通その他の不便なところに移転されてももっと困ってしまう。

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だいたいどんなに貴重な国宝か何か知らないが、何十年に一度しか公開
しないからこんなに混むのであり、そんな文化庁の態度こそ非難されるべきだ。
貴重なお宝だからこそ常に展示し、日頃から一般市民が触れられるように
するべきなのに。

大徳寺の国宝を虫干しにする年に一度の「曝涼(ばくりょう)」の例を挙げる
までもなく、民間の方がよっぽど進んでいる。

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丁度お昼時なので、この辺りに来たら必ず立ち寄る洋食屋「本町亭」でランチを
取る。ここはメニューから好きなものを2品選べる「ダブル・セット」が有名で、
私のこの日は「ビフカツ」と「貝柱のフライ」。
これにご飯とたっぷりのサラダ、具沢山のみそ汁、漬物が付いて1200円。
いつも通り大満足。

等伯は観られなかったが、これで少しは癒された・・・1200円で癒されるの
だから、安上がりな私である。ちなみにこの値段は等伯展の前売り券と同じ
金額。


写真は上から「松林図屏風」Wikipediaより
中はグラフィック化した「松林図」をバックに、フェラーリのデザイナーで
あった奥山清行氏の作品である日本製スーパーカー"K.O8(ケーオーエイト)"。
日経アソシエ2007年7月7日号より。
下は「本町亭」の外観。この地に開業して30年経つという老舗で、昼時は
いつも店の外に行列ができる程の繁盛店だ。
こちらの行列に並ぶのならガマンできるかも。

尚、上記の「狩野永徳展」については2007年11月18日の、
「大徳寺曝涼(ばくりょう)」については同じく2007年10月14日のブログで
詳しく説明しています。
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by Mikio_Motegi | 2010-04-29 20:48 | 京都・紀行