ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

サイグナスは進化する

26日(木)、京王プラザホテルで開催されたサイグナス社の
ユーザー・カンファレンスに行ってきた。
ホテル業界関係者でこのブログのウォッチャーであれば同社と深く
関わっている人は多いだろう。
現代的ホテルの運営に今や欠かせないレベニュー・マネジメント(以下RM)
という概念を、日本に広く浸透させた気鋭の会社だ。
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参加者リストによると、カンファレンスに北は北海道、南は九州から約70社、
120人が集まった。ホテル業界内での同社のプレゼンスを感じさせる。

もっともセミナー後の懇親会では大盛況の会場を見渡し「日本にRMを導入
しているホテルってこんなにあったっけ?」という声が上がっていたのも
事実。
それ程RM以前の、「KKD(カン、経験、度胸)」に頼ったリザベーションに
未だ固執しているホテルが数多いのも実情だ。
しかしRMを導入はしてはいなくても、サイグナス社のプレゼンスに関心を
寄せているホテルがこれだけあるというのは良い事だろう。

我々より上の世代の予約マネージャーには、RMなどに頼らなくて、KKDで
立派にリザベーションを運営している人もいた。これは事実。
だがIT技術が一般化し、こういう便利なソフトが比較的廉価で入手できる
世の中になった。またそんな優秀な予約マネージャーの技術の継承も難しい。

それなのにRMを導入しないという事は、何か別の、ホテル運営の効率化とは
違う次元の思想・理由がそこのホテルに存在しているとしか言いようがない。

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同社のHP http://www.scignus.co.jp によると、サイグナスの
事業は3つ。

一つは SWHANS (スワンズ)という、ホテルの各種営業数値を、
登録しているホテル同士でデータ交換し閲覧を可能にするネットワークの
構築・運営。
これはコンペティター間のKPI(営業指標)づくりに役立ち、ホテル同士の
公平で自由な競争を促進するものだ。

二つ目は i Rate Explorer という、競合ホテルのWebサイトを巡回し、
客室価格情報を収集するソフト開発。楽天、一休、じゃらん、Yahoo等
に掲載されている料金を検索できるソフトだ。

三つ目が Marks Navigator というRMシステムの開発。

「レベニュー・マネジメントなんて」とタカをくくっているあなた、
試しにここのサイトにあるオンラインゲーム「ヴァーチャル・ホテル・
予約ゲーム」に挑戦してみて欲しい。
いかにあなたの予約の取り方が偏っていて、利益最適化の機会を逃して
いるかを認識するだろう。

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写真は当日のセミナーのレジュメと会場風景。

パーティーの司会は同社APS事業部部長の上垣徹氏。
彼は1991年に開業したヨコハマ・グランド・インターコンチネンタル
ホテルの一期生だ。
このホテルはヨコハマに進出した最初の外資系ホテル、加えて当時の
オーナーであるセゾングループ全盛時の開業だった為、彼の同期には
多くの俊英が集まった。
同ホテルよりキャリア・アップし、他ホテルのRM責任者としてこの
カンファレンスに出席した彼の同期OBも多い。

当時30才で同ホテルの開業準備室の最古参の一人だった私は、新卒の
フロントやコンシェルジュだった彼らに偉そーな口を叩いていたものだが、
あれから20年、幾星霜が過ぎた。
今やRMの最新コンセプトに全くついていけない私が低レベルの質問を
すると、「茂木さん、そんな事も知らないんスか―?」と彼らに矢のように
突っ込まれる。・・・おまえらだっていつかは年をとるのじゃ・・・。
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by Mikio_Motegi | 2010-08-30 14:07 | 人材・ホテル