ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

実は携帯メールが苦手

実は携帯メールが苦手な私である。
理由は簡単で、要するに私がテクノロジーの進歩に追い付けていない
アナログ人間だから。

私は携帯電話が広く普及する前の1995年に日本を離れ、2003年に帰国
した。帰国して驚いたのが、周囲の人々が何処に行っても携帯メールで
一斉にピコピコやっている姿だった。
慌てて追従したのだが当初は上手く使いこなせず、ガールフレンドに
「浦島太郎さん」とか呼ばれてしまう体たらく。完全に出遅れ、今に
至っている。
また現在の携帯がタッチパネル式なのも、メール無精に拍車をかける
結果になっているようだ。

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学生時代に英文タイプを学ばなかった私は、新卒で入社したホテルで、
フロントに配属される事が決まったとたん、キーボードが打てない事に
気がついた。
ご存じのようにフロント業務はHPS(ホテル・プロパティ・システム)を
使えることが前提とされる。
英文タイプの通信教育を受け、何とか3週間ほどでブラインド・タッチ
までこなせるようになった。

1995年の12月にインドネシアのジャカルタのシャングリ・ラに面接に
行って感激したのが、私を含むセールススタッフ全員にそれぞれPCが
1台ずつ割り当てられていること。
それまでいた日本のホテルでは10名ほどの宿泊セールス部全体で
PCは1台しか無く、「そういうもの」だとばかり思っていた。
もっとも先進国・日本から来た身としては、インドネシア人の彼らに
そんな内部事情は口に出せなかったが。

以降、デスクワークの殆どを自分のPCでこなす職場に8年いた。
使用言語はあの頃の事で、当然英語のみ。今ではありえないだろうが。

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かつて欧米社会では一家に1台の、学生は一人1台のタイプ・ライターを持つ
のが普通だった。その文化の延長で、企業がスタッフにそれぞれPCを
割り当てるのはほぼ「常識」だ。彼らはキーボードを使うPCに日常的に
親しんでいる。
そんな文化の無い日本では、キーボードを使うPCより携帯がより普及し、
それに伴い携帯でのメールがPCより浸透した、言える。

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ところでハーバードの学生が創業したFacebook だが、今や世界中で
5億人以上が利用する最大のSNSに成長したという。
アメリカではFacebook を通して就職をアプライしたり、企業も
その求職者について本人のFacbookのプロフィール評価・判断したり
しているという。

恋愛のシーンでも「出会い系」中心の日本のSNSと大きく異なる。
真剣な交際を前提としてFacebookを利用し、プロフィールを見た男女が、
お互いの趣向を知る為にかなり詳しく内容を精査するという。

そして企業の採用担当者や、真剣に交際相手を探している人たちの
共通認識は、Facebookに記載されている内容、及びそれがきっかけで
メールでのやり取りを続けると、その人間の「人となり」を極めて正確に
評価できる、というものである。
文脈、文法、スペル、行間の空け方、適正な表現、それらが人間の性格を
正確に投影している、というのだ。

それが本当だとしたら、携帯メールはFacebookにはとても不向きな
メディアであると言えるだろう。
あの限られた小さなスクリーンでは、正確で的確な表現などできやしない。
職務の概要、正確な履歴、達成数値、人生の目標を記載するレジュメや、
見知らぬ異性に自分をせいいっぱいアピールする為のプロフィールを
書くには、やはりPCは欠かせない。

やはり携帯メールは急な連絡やChat かTwitに用途を限定したほうが
いい、と私は思うのである。

最近さる国内の大手老舗のホテルチェーンの人と名刺交換した際、
連絡先に社用携帯メールアドレスが記載されているのに気がついた。
聞くと、見積り書や人事異動の通達、マーケティング戦略などの
かなりの重要事項もこの携帯メールで連絡・指示が飛んでくるの
だそうだ。

私は実物を見てないので、どんな表記でメールが来るかは不明だが、
それを「テクノロジーの進化」と捉えるか、「やり過ぎ」と捉えるかは、
人それぞれだろう。

少なくとも私は辞令は上司から直接聞きたいし、"Just Do It"が求め
られる営業の最前線だからこそ、メールによる指示ではなく、綿密な
戦略を資料と共に事前に頭に叩き込んでおきたい、と思う。

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先日も昔からの仲間同士の気の置けない集まりに関する打ち合わせで
私宛にもCCでメールが多数飛んできたが、殆ど返信できなかった。
その日は休日で、且つ珍しく熱を出して寝込んでいて返信する気力が
無かった事を差し引いても、気がついたら60件近いメールが着信ファイル
に溜まっていた。

熱に浮かされていた私は、ベッドの上を何十というメールが飛び交う姿が
眼に見えるような錯覚に悩まされ続けたのである。

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写真は全てイメージ。
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by Mikio_Motegi | 2010-12-26 17:21 | ブレイク