ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

サッカー審判の魅力

先日のアジアカップの対シリア戦、日本のゴールキーパーの川島が、
一発退場を喰らったのを観て驚いたサッカーファンは多いだろう。
あれは相手のオフサイドだ。確かに川島は故意でなくても、相手選手の
両足をかっさらっているのは事実。よって川島のレッドカードは仕方ない。
だから川島の退場、そしてシリアのPKではなく、日本ボールでのプレー再開
と判定とすべきだった、と私は見ている。

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あの場面では主審の位置からは相手のオフサイドか今野のバックパスか、
見分けるのが難しかったのは事実だ。だがあんな状況でゴールキーパー
にバックパスをするセンターバックなどいるわけがない。
主審はその点を予測し判断すべきだった。

広いフィールドに主審と線審の3名のみでプレーをジャッジしなければならない
サッカーは、確かに審判にとって過酷なゲームである。
しかし先のワールドカップでのオランダ対ブラジル戦、オランダのロッベンの
太ももを踏みつけたブラジルのフィリプ・メロの足先は、主審の位置から
はブラインドになって見えていなかった。
だが主審の西村雄一氏は、フィリプ・メロの足先の動き、ロッベンの反応から
「踏んだ」ことを予測し、迷わずレッドカードを突きつけたのである。

加えて彼はフィリプ・メロが激しやすい性格で、特に同点に追い付かれたり
した場合はラフプレーに走る傾向が強い事を事前に頭に入れていた。

サッカー史上に残る名ジャッジ、と讃えられる由縁である。

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サッカーはメンタルなスポーツだ。審判の誤審もサッカーの一つの要素と考え、
いかに頭を早く切り換えるかが勝負の分かれ目と言える。
その点今回の日本のキャプテン・長谷部の対応は良かった。
誤審を犯したイラン人審判に対し笑顔で語りかけ、遂には「お返し」で
相手チームの選手にもレッドカードを、おまけに岡崎の何でもないプレーにも
日本にPKを、審判から引き出したのである。

サッカーの魅力は、攻守が入れ替わっても途切れることなく「流れ」
の中でプレーを続ける事にある。
だから判定を巡っていちいち審判が協議するスポーツ、野球やアメラグとは
大きく性格を異にするのだ。
よって私はビデオ導入に反対である。繰り返すが、誤審はどちらのチーム
にも起きうるのだから。

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・・・アマチュアの試合では、専門の審判ではなく手のあいた選手が審判や
線審を勤めるのが常識だ。
自分で言うのも何だが、私は「線審」としては結構優秀だったと自負している。
動体視力が良かったせいだ。

また数回だが主審も務めた事がある。
「審判のジャッジは絶対」という権力の下にゲームをコントロールできる快感、
適度な緊張感、あれは至福の時間だった。
主審の仕事は私のように、多少強引で間違えていても黒白をハッキリさせる
事が好きな性格の人間には向いているのではないか、と思う。

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写真は上から対シリア戦、レッドカードを突き付けられる川島君。
我が家の長女が川島君の大ファンで、この時の彼女の悲憤はすさまじかった。

昨年のワールドカップで、ブラジルのフィリプ・メロにレッドカードを
突き付ける西村雄一氏。
西村氏のパフォーマンスがきっかけで、審判に対する見方が変わった
ファンも多いのではないか?

これも「大誤審」のひとつ、イングランド対ドイツ戦に於けるイングランドの
ランパートの幻のゴール。完全にゴールラインを割っているが、判定は
ノー・ゴール。
いきなりミドルを打ったランパートのシュートに、主審も線審も反応
できなかったのは止むを得ないと思う。

フィリプ・メロから西村氏に試合後ユニフォームを手渡されたという。
ブラジル・チームとフィリプ・メロが西村氏のジャッジを尊重し、
ユニフォームを送るという最高の敬意を表したのだ。
優勝を常に求められるサッカー王国が準々決勝で敗退したにもかかわらず、
審判への敬意を忘れない点は、さすがブラジルである。
(写真は西村氏が起居する東京都世田谷区の区長を表敬訪問したところ。
「世田谷新聞」より)

・・・もっとも西村氏は結構やんちゃなところもあり、2年前はJリーグの
試合でジャッジに不満を訴えた選手に対し「黙って試合しろ、死ね」と
暴言を吐き名を馳せた事もある。
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by Mikio_Motegi | 2011-01-16 21:17 | サッカー、スポーツ