シンガポールの日々(2)
2006年 11月 05日
“Why you care where he has integrity or not? All you want is his business"
「彼が信頼できるかどうかなんて、関係ないでしょ?大事なのは彼からいくら儲けるか、だけ」
元同僚で、現在32歳のアリスの言葉。彼女が私にシンガポールホテル業界のある大物とのビジネスをとりもってくれた際、私がその大物を個人的な理由で大嫌いで信頼できないと言った時の返答がこれ。
彼女は「ミス・インターコンチネンタル・アジア・パシフィック」と賞賛されたほどの美貌の持ち主。“white linen"とは私がつけた彼女のニックネームだが、同時に鼻っ柱も強く、狙った案件(大型インセンティブ、RFP/会社契約)は絶対に逃がさない執念と緻密さも併せ持っていた。
地元のシンガポーリアンはそんな彼女を畏怖し、取り巻きは多かったが対等に付き合う同僚は少なかったように思う。ところが一回り以上年上で、しかも外国人である私の何処が気に入ったのか、仕事でもプライベートでも色々相談を持ちかけてくる仲だった。
とはいえ今の私の商売に"integrity"は絶対必要だ。私は彼女から上記を言われた際に言葉を尽くして反論したが、結局理解してもらえなかった。よく華僑とのビジネスは信頼が第一というが、新世代の現代っ子華僑達のメンタリティは変わってきているのかもしれない。
写真は今年の夏、京都に遊びに来たアリス。お子さんが生まれてややふっくらとした様だった。宝ヶ池プリンスホテルにて。
これは私達が勤務したインターコンチネンタル・シンガポール。