ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

2008年サミットの行方(ゆくえ)

1月5日、私の所属する京都商工会議所等が主催する新年互礼会が宝ヶ池プリンスホテルで行われた。
来賓祝辞で、会頭や市長らが2008年度サミットの関西への誘致に全力をあげる旨を述べ、会場の拍手喝さいを浴びた。私はその様子を見ながら、この人たち、本当に京都サミット誘致が成功すると信じているのか、もしも仮に京都に誘致されたら期間中の市民生活にどんな支障をきたすのか真剣に考えているのだろうか、と不思議でならなかった。

まず物理的に無理。泊まれるホテルの数に限りがある。道路が狭くテロの標的になりやすい。
大阪や神戸との共同開催といったって、主会場をお互いが譲る気配がないのだから、何をかいわんや、である。もっとリアリスティックになれ、と言いたい。

2005年の11月にブッシュ米大統領が来日した際、当時の小泉首相が大統領を京都に招き冬の金閣寺を鑑賞したことがあった。大統領は京都御所の迎賓館に宿泊し、翌朝8時に車で金閣寺に向った。VIPの訪問に馴れている京都人だが、その際の沿道警備の厳しさといったらいまだに語り草になるくらい厳しいものだった。
我が家の直ぐそばの北大路通りが御所から金閣寺に向かう通り道になっていたが、大統領の車列の通る30分前には両側とも車両はシャットアウト、5分前には歩道を歩くことも自転車で通行することも禁じられた。もし車列が近づいた時に不審な動きを察知したら、大統領のSPの乗る装甲車両が一般市民であろうと体当たりをするため突っ込んでくる、とのことを警備の警官から聞かされた。
予定通りの時間に物凄いスピードで夥(おびただ)しい車列の大統領一行は駆け抜けていったが、歓迎ムードはゼロ。朝の忙しい時間帯の規制に市民生活は大混乱。我々はただただ警備の厳しさに圧倒されていた。

アメリカ1国の大統領が移動するだけでこの騒ぎである。サミット参加8カ国にオブザーバー参加で3-5カ国、計10数カ国が数日間京都に滞在するなど、一般市民にとっては悪夢でしかない。想像して欲しい。ブッシュ以外にもロシアのプーチン、フランスのシラク、中国の胡錦濤がこの狭い京都で一堂に会するのである。サミットの経済効果なんて限定的なものだし、テロでもあったら逆効果だ。
ここは警備のしやすい横浜に決めてもらいたい、と切に願うものである。横浜の国際会議場(パシフィコ)は元来サミットを誘致する為に建てられ、隣接するインターコンチもサミット対応用にできているのである。(私の知る限り、今回のサミットは横浜と新潟の共同開催でほぼ決まりであるが)。

ところでブッシュ大統領の金閣寺訪問の際、当時幼稚園児だった私の次女とクラスメイト数名が日の丸とアメリカの小旗を振って金閣寺の門前で歓迎する役を仰せつかった。その際次女は毎日新聞の取材を受けており、記者からの質問に答える次女の写真と名前が毎日新聞の夕刊全国版に載っている。記者からの「ブッシュ大統領はどういう感じでしたか?」という質問に対し、次女は「ブッシュさん、サングラスをかけてはって、恐かった」と答えている。大統領はサングラスなどかけていなかった。実は次女は大統領と護衛のSPの区別がつかず、金閣寺の門前で車を先に降りてあたりを睥睨(へいげい)するサングラス姿のSPが大統領だと思いこんでいたのである。

写真は2005年11月15日時事通信社 Goo ニュースより
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by Mikio_Motegi | 2007-01-07 15:13 | 京都・紀行