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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

香港の旅(1) 何故、今香港か?

先週末、3泊4日で香港に初めて行ってきた。「初めて」と聞くと「えっ?」
と驚かれることが多いが、実は初めてなのである。

シャングリ・ラ・ジャカルタに勤務していた1996年の12月頃、当時
アイランド・シャングリ・ラのディレクターオブセールス(DOS)だった平原
裕治さんから、マニラ転勤する自分の後任として来ないか、と声を
掛けられた事があった。
当時の私にとって香港はいつかは働いてみたい、と憧れていた土地
だったので、心が相当動いたのは事実。
念のため当時のジャカルタでの上司であるカルメンに相談した。
彼女自身アイランドでディレクター・オブ・マーケティングとして勤務した
経験がある。案の定、
「あそこはシャングリ・ラ・グループの本社がある以外に、オーナーの
クォック一族関連企業の総本山でもある。当然"Political"な動きも
要求され、自分も苦労した。確かに素晴らしいホテルでキャリア・
アップになるけど、あそこで働くということは『ホテル屋』としての
楽しみは期待できないわよ」と釘を刺された。

こういう人事案件は相談しておくものだ。その日の夜、たまたま香港に
出張に行っていたジャカルタのGMで、後にシャングリ・ラ・グループの
COO になる「独裁者」ジョン・セグレティの耳にこの話が伝わり、
「ヒラハラの後任にミキオの名前が挙がっているぞ。どういう事だ!?」
とカルメンに怒りの電話をしてきた。 
カルメンは私から相談を受けていたので、「大丈夫、ミキオは行きません。
私が説得しました」と鷹揚に答えることができたという。
もしタイミングが遅れて私がカルメンに相談するのが1日遅れたら、
部下の人事案件も知らないということでカルメンの面子は丸つぶれ。
大変なことになっただろう。

・・・話が今回の香港旅行とは大分離れてしまったが、10年以上前の
この出来事が忘れられない。私にも香港で働くチャンスがあったのだ。
もっともカルメンはホテル屋の楽しみ 云々以前に、「あんたの能力じゃ
ヒラハラの後任は務まらないわよ」と言いたかったのかもしれないが。

さてアイランド・シャングリ・ラは流石に1泊7万円以上もするので、
対岸の九龍(カオルーン)シャングリ・ラに泊まる。ここも結構なお値段だ。
香港島の眺めを楽しみたいので、ハーバー・ビューを予約した。

素晴らしいホテルだ。一日中窓際のソファに座っていたくなるような見事な
眺望。
ロビーがいかにもシャングリ・ラらしい。
広々としたスペース、巨大なシャンデリア、民族衣装を着たゲスト・
リレーションの女性、ジャズの生演奏にさんざめく人々。
確かにデザインやコンセプトは時代の先端ではないが、私はこういう
「グランド・ホテル」タイプのホテルが大好きだ。        (この項 続く)

写真上から客室より香港島を眺めながら夏休みの宿題に励む長女。
カオルーン・シャングリ・ラのロビー、そして次女が撮ったカオルーン界隈。

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by Mikio_Motegi | 2007-07-30 20:59 | 東南アジア