ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

シルク・ドゥ・ソレイユとブルー・オーシャン戦略

先日名古屋に住む高校時代からの親友の家を訪れた際、あのシルク・ドゥ・
ソレイユ(以下シルク)が彼の家の近く「ささじまライブ」でショーをしていると
いう事を知った。
私も実は今年の夏の大阪公演「アレグリア」を観て、大いに堪能させて
もらったものだ。

シルクとはフランス語で「サーカス」という意味。ちなみにソレイユは「太陽」だ。
彼らの大成功は、ブルー・オーシャン戦略と呼ばれるビジネス手法での
成功事例としてあまりにも有名だ。

「シルクは一般のサーカスと違い、ライバルの動静にはまったく関心を
払わなかった。
従来は、課題によりよいソリューションを見出して、つまりより楽しい、
より心躍るサーカスを提供して、ライバルの上を行こうという考え方が主流
だったが、シルクはサーカスの楽しさと興奮はもとより、パフォーマンス
としての知的洗練度、豊かな芸術性をも追求して、課題そのものをまったく
新しく設定した。
また『動物虐待』のそしりを受けかねないリスクがある割りには、運営コストの
かかる動物のショーを切り捨てた。
こうしてパフォーマンスやサーカスの垣根を打ち破り、サーカス愛好家だけで
なく、サーカスには関心のなかった層にマーケットを広げたのである。」

・・・これは「ブルー・オーシャン戦略」(W.チャン・キム、レネ・モボルニュ
共著。ランダムハウス講談社。1950円)よりの抜粋。

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要するにライバル達との血みどろの(レッド・オーシャン)の競争を良しと
せず、独自の戦略・手法でマーケットを嗅ぎ付け拡大させることで収益に
つなげる、ということだ。
ホテルでは、例えば対面セールスからWebマーケティングにシフトするとか、
レストランや婚礼のコンセプトを大きく変えるとかに、この戦略を取り入れる
ことができるだろう。

シルクにはエリック・クラプトンが「サーカス・レフト・タウン」で歌ったような、
サーカス特有のもの悲しさが全く見られない。
鎖に繋がれた動物も、いつ学校に通っているのだろうかと心配してしまう
子供のダンサーも、素顔を絶対見たくない年老いたピエロもいない。
オリンピック・レベルのアスリート達によるパフォーマンスと、高い芸術性を
武器にしたビジネス戦略・モデルが、シルクの成功の理由なのだ。

・・・将来は体操選手を目指している我が家の小学2年生の次女も、
シルクのショーを観た後は「私は大きくなったらシルクに入る」と言い出した。
彼女もシルクの華麗なショーの虜になった一人のようだ。
確かに「私は大きくなったら木下サーカスの団員になる」と言われるより、
親としては安心ではあるが。

下はシルクの大阪公演会場の外観。

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by Mikio_Motegi | 2007-11-10 22:09 | ブレイク