ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

桃山時代の絵師、狩野永徳(かのう えいとく)展

京都国立博物館で開催されていた安土桃山時代の絵師、狩野永徳
(かのう えいとく)展が、昨日幕を閉じた。
他都市の巡回が無い京都限定30日間のみの開催で、毎日大勢の
鑑賞客で大賑わいだった。
私も実は2回トライして2回とも「入館規制80分待ち」、「90分待ち」
の壁にぶち当たり(両日とも平日)、諦めて引き返していたのだが、
最終日2日前の週末、急に寒くなった夕方に行き、ようやく入ることが
出来た。

旧御物(天皇家伝来の所蔵品。国家財産)3点、国宝5点、NYのMET
美術館等海外所蔵作品を含む約70点の作品が集められた、空前の
スケールの展示会だ。
元々永徳の作品はお城やお寺の襖(ふすま)や天井に描かれた物が多く、
それらの建造物が燃えてしまったりすると作品も灰燼に帰してしまい、
作品数は多くない。
ただ最近は研究が進み、嘗ては永徳の自筆でないとされていた作品も
実は真筆だった、という新たな解釈がされたこともあり、今回の特別展
を飾るに相応しい作品数になったそうだ。

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永徳といえば彼の没後も連綿と続く「狩野派」の親分で、時の権力者に
巧みに取り入って、いわば幕府の「お抱え絵師」ともいえる地位を築いて
栄華を極めてきた。
同時代の絵師長谷川等伯(はせがわ とうはく)との確執等、人間的に
嫌らしい人物だという印象を私は持っている。

また時の権力者からの作画オファーを兄弟、息子、高弟達と共同で
タテ3メートルヨコ5メートル近い作品群を次々と創りだしていくパワーに、
私は「絵師」というより「アートプロジェクト・マネージャ」と呼んだほうが
相応しい永徳の姿を想像してしまう。
華麗で絢爛豪華(けんらんごうか)な桃山時代を体現する作群といえるが。

作品のパワーと共に、あまりの人の多さに私は圧倒されてしまったようだ。
ゆっくり鑑賞することができたらもしかしたら印象は変わったのかも
しれないが、これは詮無い夢だろう。

写真上は「唐獅子図屏風」 宮内庁三の丸尚蔵館 (旧御物)
日本史や美術の教科書にも載っている、桃山時代を代表する作品。
下は「織田信長」大徳寺所蔵。
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by Mikio_Motegi | 2007-11-18 17:24 | 京都・紀行