ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

中国・杭州(ハンチョウ)の旅 2

(前項より)

杭州では、昼夜を問わず打ち上げ花火が上がっている。春節(旧正月)が
近い為の景気付けだろう、と思ってガイドの陳さんに問うと、「いえ、あれは
結婚式のお祝いです」という。
聞けば今年は北京オリンピックの年。記念すべき年に結婚式を挙げよう
というカップルが非常に多く、毎日どこかで結婚式があるという。
日本で花火といえば、夏の夕闇である。ここ杭州では冬だろうと雨天だろう
とお構い無しの様だ。

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・・・その日の夜中の1時。突然の大音響と共にホテルの部屋がぴりぴりと
振動した。カーテンを開けて外を見ると、直ぐ脇の団地の中庭で打ち上げ
花火が上がっているのだ。それも延々と。
呆れ返った。なんて非常識で近所迷惑な・・・。
目が覚めてしまったので、冷蔵庫からビールを取り出して飲み干す。
その時は昼間の疲れもあって直ぐにまた寝入った。

ところが明け方にまたまた大音声。今度は昨夜とは違う方角の団地の
中庭だ。
5-6階建ての建物の屋上近くに大輪の花火が炸裂している。
時計を見るとまだ朝の6時。

私はここで考え直した。いくら何でも夜中の1時と朝の6時に結婚式を
祝う為にあんなでかい花火を上げる奴はいない。
やっぱり旧正月が近いからだろう、そうそう、確かシンガポールでも
この時期は一日中花火が上がっていた。
だって、結婚式はその家だけのお祝いである。他所の家にしたら
関係のない事で、こんな時間に花火なんか上げられたらたまったもんじゃ
ない・・・。陳さんに会ったらそう言って彼女の間違いを正してやろう。

「いえ、結婚式です」ときっぱりと、しかも爽やかに否定した陳さん。
「夜中の花火は結婚式が終わった合図。朝の花火は別のところで結婚式
が始まる合図です」

・・・私は1996年から2003年までの8年間、インドネシアをはじめ
東南アジアの3カ国で暮らした経験を持つ。
そこは日本の常識なんて通用しない。郷に入りては郷に従え、
カルチャー・ギャップなんて何処にでもあるさ、という考えが私には浸透して
いる、と思っていた。

しかしここで私はハッキリ言おう。
「誰が何と言ったって、他の人間に関係ない、自分達の結婚式を祝う為に、
夜中の1時と早朝6時に花火を上げることは、反社会的な行為だ。
断じて許されるべきではない」と。
・・・でもこんなことを叫んでも「それが中国さ」のひと言で片付けられて
しまうんだろうな・・・。

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写真上は、西湖のほとり「新天地」の街並。石畳が敷き詰められ、まるで
ウイーンかブタペストのような雰囲気だ。チリ一つ落ちていない。
下は庶民が住む街中の路地。
                                      (この項つづく)
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by Mikio_Motegi | 2008-01-25 22:16 | 京都・紀行