ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

竹中平蔵氏講演会 ACCJ 2007 Person of the Year

先日"ACCJ 2007 Person of the Year" に選ばれた竹中平蔵氏の
講演会&昼食会に参加するため、マンダリン・オリエンタルに行って来た。

竹中氏は小泉内閣で経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、郵政民営化
担当大臣、そして総務大臣を歴任。文字通り「小泉構造改革」の重責を
担った人である。

当日、250席ほどの昼食会場は満席。私は昨年暮れにこのイベントが
発表になって即座に申し込んだので席を確保できたが、登録が遅れて
参加できなかった人もかなりの数に上ったとの由。

竹中氏の講演内容は主には小泉内閣時代を振り返るものだったが、
30分間の講演及びそれに続く30分間の質疑応答は全て英語。
氏の発音は私を含む一般的日本人のそれと同じく、いかにも「大人に
なってから勉強しました」というレベルだったが、内容は秀逸。
氏自身が冒頭で「大臣を辞めたので好きなことが言える」と述べ会場を
笑わせたが、肩の凝らない終始リラックスしたものだった。

現在の国会の状況については、「参院では野党が多数を占めているため
法案を野党の合意なしには通せない為、近い将来での政界再編が必要」
と指摘。
面白いことに、解散・総選挙及び自民党と野党の一部が合従連衡する
政界再編が「今年の夏ぐらいに行われるだろう」とまで予測して見せた。
小泉政権の中枢にいた人の発言だけに、このくだりには参加者全員が
固唾を呑んで聞き入ったものだった。

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また "privatization"(民営化)という言葉に何度も触れ、自身が主導した
郵政事業民営化の意義と展望、また「日本には民営化しなければならない
事業が多すぎる。次にターゲットとすべきは東京大学だ」と言及、会場を
大いに沸かせた。
その理由として「世界の大学ランキングで東大は17位。GDPが世界2位の
我が国のトップの大学がこのレベルでは情けない。
最上位にランクされるハーバードやMIT,オクスフォードやケンブリッジ等は
全て私学であり、その意味でも東大の民営化には意義がある」と述べた。
この時は会場で大喝采がおき拍手や口笛が鳴り止まず、竹中氏は大いに
満足していた。
最近マスコミ誌上で氏は東大民営化論を積極的に発言しているが、この時
のACCJでの反応の良さに自信を得ての事に違いない、と私は見ている。

ただ福田内閣では構造改革のスピードが鈍化したとの見方に触れ、
経済学者ロバート・フェルドマンが発見した"CRIC"
[Crisis, Response, Improvement, Complacency]サイクルの
最終段階「Complacency = 満足感」に日本がひたってしまい、
「我々は構造改革をやり遂げた。ここらでちょっと一休みしよう」という
マインドになっていると警告し、講演を締めくくった。

メディアを通しては窺い知れない竹中氏のユーモアのセンス、迫力、
そして私とレベルの変わらない英語の発音に触れることができ、今回の
ACCJセミナーは大満足。今後の氏の活躍をますます見逃せなくなった。

写真はACCJ会報の表紙を飾った竹中氏の肖像画。このセミナーの後、
この絵のオリジナルが記念品として竹中氏に寄贈された。
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by Mikio_Motegi | 2008-02-24 21:27 | ブレイク