ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

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今年私が実際に泊まった中で、印象に残ったホテルを項目毎にランクアップしてみた。
料金は1室1名朝食つき¥16,000から¥23,000くらいまで。場所は東京、目的はビジネスユース。

まずハード面のワースト1:六本木プリンスホテル(宿泊日:8月)
・・・何しろ古く、汚い。客室のカーペット、天井、ベッドカバー、ライティングデスク等シミだらけ。
但し六本木の隠れ家的なロケーション、若いスタッフのホスピタリティ、目にも涼しいプール等、プラス評価も多い。つまりリファービッシュメント(表面的な取替え)さえ行えば、また泊まりたいホテルの一つ、といえる。本年12月25日付で住友不動産に売却され閉館された。今後もホテルとして運用されるのか、隣の日本IBMビル(IBMは来年日本橋に移動)と共に再開発されるのか、推移を見守りたい。

ハード面ワースト2:三井ガーデンホテル銀座(4月、8月)
・・・未だ開業2年目なので意外に思われるかもしれないが、ここの客室のカーテンの遮光性はひどい。完全にカーテンが閉まらないので早朝に朝日が射してきてしまい、睡眠不足に陥る。念のため2タイプの部屋に泊まったが、どちらも同じだった。
但し後述するが朝食メニューは都内最高のコストパフォーマンスで、フロントの対応やロビーの空間設計は素晴らしい。

ソフト面のワースト1:ホテルグランドパレス(4月)
・・・なにしろスタッフがお客(私)と目を合わせない。チェックイン、ルームチェンジ、朝食時、チェックアウト、若手もベテランも常に目をそらしたまま応対している。
但しロケーションは最高、リノベーション済みの客室からの眺めも良い。「アイ・コンタクト」さえあれば何度でも泊まりたいホテルである。

ソフト面ワースト2:品川パシフィックホテル・メリディアン(6月)
・・・朝食レストランのスタッフが悪い。入り口で4人の黒服がたむろし、何かお喋りをしている。
中でも黒服が2名いるが、一人は常連とおぼしき客とお喋り。その横を若いウェイトレスが数名、大忙しで働いている。要するに部内の統制が取れていないのである。
1階のロビーラウンジは広く、眺めも良い。私は商談スペースとして頻繁に利用している。

朝食の美味いビジネスホテルNo.1:・・・三井ガーデンホテル銀座(4月、8月)
・・・ディスプレイが素晴らしい。時に野菜サラダが大きなガラスのボウルに盛り付けてあり、私の好物の根菜類が目にも鮮やか。ドレッシングも豊富。

朝食の美味いビジネスホテルNo.2:ヴィラフォンテーヌ汐留(6月)
・・・1Fのロビースペースを朝食会場として利用しているが、土地柄か利用客に活気があり、こちらにも伝わってわくわくする。「雰囲気もご馳走のうち」を地で行くホテル、といえる。パン、特にブリオッシュが美味い。

朝食の美味しいビジネスホテルは他にもセレスティンホテル、チサングランド赤坂、横浜エクセル東急も大健闘した。

インテリアの良いホテルベスト1:メルキュール銀座(2月、7月)
・・・銀座のど真ん中のオフィスビルを改装したので、眺望は全く無い。だが高い天井、抜群の色使い、小さめの家具、そしてセンスの良いアメニティは出色。ホテルを選ぶ時私は眺望を気にする方だが、眺望が殆どなくてもこれだけ快適に過ごせたのは、1991年に泊まったミュンヘンの「ファー・ヤーレスツァイテン」以来のことである。

バスルームの使い勝手の良いホテルベスト1:エドモントホテル新館(2月)
・・・「洗い場」がある。自分も日本人だな、と実感した。
他にも大阪なのでランクインしなかったが、なんばオリエンタルホテルのシャワー栓はワンタッチでシャワーとカランと使い分けられ、非常に便利。

ベスト・コストパフォーマンスホテル・・・山の上ホテル(12月)
・・・12月10日付けのこのブログを是非見て欲しい。ホテル全体の醸しだす雰囲気がいかに心地よいか、実感して欲しい。

2007年は都内で22軒のビジネスホテル、計5000室がオープンする予定だ。それも1室15,000円前後の、「ちょっと格上」が主流だという。いづれいくつかの大手チェーンに集約されるかもしれないが、良い意味での競争を繰り広げて欲しい。

写真は山の上ホテルの客室
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by Mikio_Motegi | 2006-12-29 19:14 | 人材・ホテル

レジュメあれこれ

12月23日(土)の読売新聞の朝刊コラムに、文章の形容詞にまつわるエピソードが載っている。それによると「文章は形容詞から腐る、という。読者を驚かせ、心を揺り動かす事実ならば、その事実を淡々とつづればよく、余計な飾り言葉は要らない」。-例として荒川静香の金ダル、王ジャパン世界一に「うれしい」という形容詞は不要であり、「いじめ多発」に「いたましい」という言葉の出る幕はない、としている。

仕事柄、レジュメや履歴書、職務経歴書と接する機会が多い。
レジュメはその人を映す鏡である、という企業の人事担当者も多いが、私の手元に集まってくるレジュメも簡潔で分かりやすく、しかもその人のスキル、人生観、行動特性がダイレクトに伝わってくるものがある。そういうレジュメを書ける人ほど、仕事や自分の将来、業界全体に真摯に向き合い格闘している人、といえる。尤もそんな立派なものは全体の1-2%程度だが。

一方でとても他人様に見せる訳にいかないレジュメも多い。下記はその極端な例だ。

1.手書きのレジュメ。この時代にPCを使えない人を、どの企業のどこの職場が雇うのかこちらが聞きたい。

2.レジュメではなくて「自分史」を書いてくる人。書いてる本人は真剣なのだが、第3者が見ると自己陶酔としかいえない。

3.そして不要な形容詞の多いもの。「著(いちじる)しい」「大成功の」「多額の」とか「独特の」「好評な」等。大成功したということは売り上げ、収入、前年対比といった数値の裏づけが無ければ評価の対象にならない。例えば前年1000万円の売上げ、コストが300万円であったフード・プロモーションが、今年1200万円の売上げがあっても、もしコストが500万円かかっていては、大成功とはいえない。この場合は「大成功」という形容詞は不要で、事実として数字を列記してくれるだけで充分に伝わるものだ。
ただこの辺の表現は当方が指摘してあげれば大抵が分かってもらえる、修正可能なものである。要するに書き手がレジュメ馴れしてない、ということだろう。

手前味噌だが、私が嘗てシンガポール時代に求職活動をしていた折に国内のとあるホテルに提出した英文レジュメが、後にそのホテルでレジュメのお手本として出回っていたことがあった。
つまり私のレジュメを受け取ったGMが、そのホテルのスタッフに「自分の来歴をまとめておくのも一つの修養だ」と言ってエグゼクティブ・スタッフ全員にレジュメの作成を促し、その際に私のものを「お手本」としてコピーして配ったのだそうだ。

この事実を知ったのはひょんなことからだ。そのホテルのスタッフのレジュメを入手する機会があって、「どこかで見たレジュメのスタイルだな」と思っていたら、そのスタッフが上記の事情を教えてくれたのである。その時は誇らしいような、面映(おもはゆ)いような気分だったが。
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by Mikio_Motegi | 2006-12-23 18:07 | 人材・ホテル

ポインセティアに想う事

昨夜、京都府立植物園でクリスマスシーズンのライトアップを見てきた。
神戸のルミナリエとは比べようも無いが、お役所仕事にしては珍しく、入園者をうきうきさせる洒落たライトアップが施されている。温室内のポインセティアのコーナーは、クリスマスを飾る花としても有名なせいか、記念写真を撮る人々が行列を成すほどだ。


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ポインセティアはメキシコの原産で、19世紀に駐メキシコのアメリカ大使ポインセットが本国に持ち帰り、人気が広まったもの、というのが通説だ。誰がつけたのか知らないが、この花はアメリカ人の名を冠しているのだ。

16世紀、スペインのコルテスやピサロが当時のアステカ・インカ帝国を征服し、黄金や香辛料に代表されるこの地の富を収奪、ヨーロッパ文明の配下に収めた。ヨーロッパやアメリカが繁栄したのは、南米やアジア、アフリカの諸国から吸い上げた富が源泉になっている、という説の端緒となるエピソードである。幸い日本はその時代はヨーロッパに征服されずに済んでいたのだが。

クリスマスというヨーロッパ文明の象徴的な祭事を彩る花が、ヨーロッパに征服された地からもたらされたもの、というのは何とも皮肉な話である。この花が、嘗てスペイン語で”Buena Noche”(ブエナ・ノーチェ。美しい夜、という意味) と呼ばれていたことを知る人は少ない。
征服者の名と、美しい夜。私は可憐なこの花を手にとって見ても、どうしても「ポインセティア」と呼ぶ気になれないのである。

写真はライトアップ風景。

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by Mikio_Motegi | 2006-12-23 17:18 | ブレイク

天橋立、伊根の旅 2

日本三景のひとつである天橋立を知っている人は多いが、そこから車で30分ほどのところにある「伊根」という地名をご存知の人はどれくらいいるだろうか?
伊根は古くから栄えた漁師町で、伊根港は冬鰤(かんぶり)の水揚げ高では日本でも有数の漁港だ。そして「舟屋(ふなや)」と呼ばれる独特の半水上家屋群が今も残る。

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以前この舟屋の写真を何かのグラビアで見てから一度は訪れたいと思っていたが、今回その願いがかなったわけだ。ご覧のように家屋の海側が船の艇庫になっていて、直ぐに船を出し入れすることが出来る構造になっている。約250戸が現存しており、立並ぶ姿は壮観だ。国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定させている。

湾内を遊覧船で一周した後、近くの田原地区というところで「蕎麦打ち」を体験できるところがあるというので行ってみた。
旧分校を利用した会場で、本日の利用客は我が家だけ。地元ソバ農家のご主人に教えてもらい、2時間半かけて3打ち、1500グラムを打ち終えた。
私は蕎麦好きだ。私の生まれ育った群馬県桐生市の隣、栃木県足利市には「一茶庵(いっさあん)」という全国の蕎麦通が通う名店がある。そこのご主人と足利に住む私の従姉が大変懇意で、私は子供の頃からいつも打ちたて、茹でたてを食べ続けてきた。伊根の十割蕎麦はそんな私をも堪能させてくれた。
もっとも長女の切り揃えた蕎麦はタリアッテレのような太麺になってしまい、つるっと吸って喉元で味わう醍醐味とは程遠かったが。あーアゴが疲れた。
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by Mikio_Motegi | 2006-12-13 15:38 | 京都・紀行

天橋立、伊根の旅 1

日本三景の一つ、天橋立(あまのはしだて)に行って来た。今回の旅の目的は、今が旬のズワイガニを思い残すことなく食べること、これに尽きる。

学生時代からはじめたスクーバダイビングやサーフィンを通じ、その怖さを人並み以上に理解しているほど海には馴れ親しんだ私だが、どういうわけか日本海には縁が無かった。ヨーロッパやソウルに行く時に飛行機の上からしか日本海を眺めたことが無かった。だから3年前に京都に移り住んだ時、京都という街と日本海沿岸諸国が文化上、どれほど影響を受け合っていたかを痛切に感じたものだ。京都の人は「海」というと、大阪湾ではなく、日本海の海を連想するのである。
日本海の海は、関東近辺とは透明度(透視度)が違う。空の色も違うし、風が冷たさが全く違う。人の込み方は天国と地獄ほど違う。同時に食べ物が違う。

一般に知られるズワイガニは総称で、越前ガニ、間人(たいざ)ガニ、松葉ガニ、香住(かすみ)ガニ等、獲れる地域によって名称が変わる。今回頂いたのは松葉ガニだ。

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・・・すみません、カニと夢中になって格闘していたら、写真を撮るのを忘れていました。
これはを食べ飽きて娘達がおもちゃにして遊んでいたカニの残骸。

とにかく全長5-60センチの松葉ガニを3杯、家族4人で食べて食べて食べまくった。
2杯を網に載せ炭火で焼きガニに、大振りの1杯を茹でガニに。残った脚や殻を出汁(だし)にしてカニスキ、そして仕上げはカニ雑炊。。正直言って量が多すぎ!今年1年分のカニは食べ尽くした、という感じだ。前菜に地物の刺身(マダイ、ヨコワ、ヒラメ、ヤリイカ、アワビ)、茶碗蒸しもつくのである。

泊まったのは宮津温泉という天橋立から車で10分の温泉街の、「茶六本館」という旅館。
詳細は www.charoku.jp に。高級ではないがアットホームな雰囲気にほっとする。ここの若女将と家内は気が合った様で、帰り際に女同士で何やら話し込んでいた。
これで1室大人2名子供2名、大人1人1泊2食付28500円、松葉ガニのフルコース付き。
ちなみに京都の錦市場で注文すると、この大きさの松葉ガニは1枚15000円以上する。
絶対お得である。

写真は茶六本館の外観と、家族写真。左が若女将とその4歳のお嬢さん。・・・この項続く。

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by Mikio_Motegi | 2006-12-12 21:59 | 京都・紀行

山の上ホテル

神田駿河台の山の上ホテルに泊まった。このホテルの存在は、神田の古書街や明治大学があるので学生時代から知っていた。但し利用するのは今回が初めて。

・・・正直、驚いた。素晴らしいホテルである。値段は楽天トラベルを通し、1泊1室18700円、朝食込み、ツインのシングルユース。部屋の広さは23㎡。

以下は体験した驚きの数々:
1.ホテルは本館と別館に別れ、フロントも別々である。本館のドアマンにチェック・インであることを告げる。ドアマンは当日の予約客のリストを持っていて、直ぐに私の予約していた別館へ  案内した。
2.フロントの応対は極めてスムース。ルーム・キーが重くてでかい。
3.先ほどのドアマンがルーム・エスコートするという(荷物も少ないので、これは辞退した)。
4.部屋に入ると1分後のドアをノックする音。ドアにチャイムものぞき窓もが無い!
誰かと思い尋ねると、女性の声で「お茶をお持ちしました」
5.東南アジアで経験した日本人客を狙った強盗か、と一瞬迷うが、ここは日本。思い切ってドアを開けると、確かに女性のメイドさんが立っていた。(これがまたスタイルの良い美人!)
6.聞くとチェックイン客にはほうじ茶をサービスしている、という。そしてターン・ダウン(ベッドを 覆っているカバーを外すこと。)までしてくれた!
7・ズボン・プレッサーを借りようとすると、貸し出しは無く、無料でハウス・キーパーがプレスをしてくれる、という。

・・・繰り返すが、これで朝食付き18700円である。3万円払って泊まった外資系ホテルだって、こんなことしてくれなかった。

傑作だったのが、当日山の上ホテルで夕食の約束をしていたホテル開発コンサルタントのH君。上記1-7と値段を言うと、「けしからん。値段とサービスが全く釣り合っていない。このホテルの経営者は失格だ」と息巻いている。ところが実際に部屋に案内し、上記が事実であること、部屋のアメニティが完璧であることを知ると、とたんにふにゃふにゃとなった。
「本当だ・・・東京にこんなホテルがまだあったんだ」H君がつぶやく。

その後ホテル内を散策し、本館地下2階のワイン・セラーへ。エレベーターの前で某有名女優とすれ違う。H君は店の雰囲気、客層がいたく気に入ったようで、「素晴らしい。ここは使える」を連発。ナパ・バレーの赤ワインを1本とア・ラ・カルト数品、これで2万円。

翌朝、頼んでいた時間きっかりにプレスされたズボンが届く。廊下に出ると客室清掃の準備をしている昨夜のメイドさんが。清掃は外注していないのか?

朝食はセットメニューだったが、これも合格。私と入れ違いに、宝塚出身の女優が入っていった(昨夜見た女優とは別人)。精算もスムース。聞くと、このホテルのスタッフは伝統的に秋田、岩手。青森の出身者が多いとのこと。経営者の方針でもあるそうだ。

ホテルを出て、JR御茶ノ水駅まで徒歩で3分。そんなロケーションなのに喧騒と無縁のホテルであった。

写真は本館の外観と、客室のアメニティ。手書きの避難経路図、ルーム・キー、チェックイン後にサービスされたほうじ茶。ところでH君は、何の目的でこのホテルを使おうと計画しているのだろうか・・・。

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by Mikio_Motegi | 2006-12-09 07:44 | 人材・ホテル
3年前に帰国してからずっと気になっているのだが、京都の紅葉が美しくない。銀杏などの黄色い葉はまだしも、モミジに代表される赤い葉がさっぱりなのだ。
誰もが言うように、朝晩の冷え込みが緩いから赤が色づかない、というのが理由のようだ。地球温暖化現象の影響、という奴である。だからCO2(二酸化炭素)排出を抑えるため、エネルギー排出の総量を規制する国際条約「京都議定書」批准の地である京都でも、最近ゴミの分別がやかましくなった。

確かにこの温暖化の主因がCO2だとする学説に異論がある。温暖化という現象自体、数百年のサイクルでやってくる地球の営みの一つなのだ、という意見も強い。だが我々ホテリエは、科学的な原因究明は学者の皆さんでやってもらい、とりあえず「環境に優しい」という風潮に乗ったほうが商売が楽になる、と考えるべきだ。つまり温暖化を商売のネタにしてしまおう、ということだ。

ニューオータニは10年以上前からコージェネレーションに取り組んできたし、その効果を上手にPRしている。私の勤めていたマレーシアのシャングリ・ラ ラササヤンリゾートは、マレーシアで最初に環境基準ISO14001をクリアしたホテル、ということが売り物だった。軽井沢の星野リゾートも地熱を利用した暖房システムを構築しているし、星野社長も「環境問題をホテルにどう生かすか、を考えること自体が経営者としての楽しみである」とまで言い切った。
先日発表になったスターウッドの新カテゴリー「One(ワン)」は更に進化して、ホテルを建設する際に建材からインテリア、FFE(家具や備品)に至るまで全て再利用できるものを使用する、という気合のいれようだ。温暖化対策はビジネスになるのである。

ところが、「少しは星野リゾートやスターウッドの爪の垢でも煎じて飲め」といいたくなるホテルも相変わらず多い。私が泊まり歩いた国内のホテルでも、清掃作業を眺めているとツインのシングルユース、しかも連泊部屋なのにリネン類は総取替えしているところを散見する。勿論タオル類の分別表示も未だに無い。大体こういうところは、ホテルをビジネスとして捉えておらず、親会社の節税対策や天下り先の確保、単なる見え、といった不順な理由で所有している所、と言っても過言ではない。要するに経営努力が足りないのだ。

繰り返すが、温暖化現象とそれに伴うトレンドの尻馬(しりうま)に乗ることの是非を言っているのではない。私が言いたいのは、ホテリエであれば世の中の趨勢(すうせい)にもっと気を配れ、という点のみである。

写真は大徳寺から今宮神社を結ぶ参道の銀杏。青空とのコントラストの美しさに、思わず運転していた車を降りて撮影してしまった。

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by Mikio_Motegi | 2006-12-06 23:36 | 人材・ホテル
賀茂川べりは西陣ではないが、まあ近いといえば近いので今回取り上げる。
私が健康の為に普段からしている運動として、週に一度のジム+プール通いと同じく週一の賀茂川べりのジョギングが挙げられる。北は北山通りに架かっている北山橋から。南は通常は今出川通りの賀茂大橋まで、約6キロのコースを40分ほどで走る。

大学を卒業しサッカーをしなくなっても身体を動かすのが好きで、定期的にジョギングをしてきた。
何度か転居を繰り返したが、必ずその土地で自前でジョギングコースを見つけて走った。
学芸大学に住んでいた頃は碑文谷公園から駒沢公園まで、東戸塚では名前も覚えていない小さな河川敷きを、新婚時代にすんだ市ヶ尾・港北ニュータウンでは鴨池公園から仲町台までの林間コース。ジャカルタでもシンプルックの高級住宅街を走った。でも地元の友人に、野犬が狂犬病を持っているから咬まれるとヤバイよ、と言われて諦めた。シンガポールではアッパーイーストコーストロードと、タンジョン・ルー・ロードの海辺を。どこも素晴らしいコースでそれぞれ思い出が深い。
それまでのマイ・ベスト・コースは港北ニュータウンの林間コース、続いてシンガポールのタンジョン・ルー・ロードだった。しかしこの賀茂川べりはそれらを軽く凌駕する、「素晴らしい」のひと言に尽きるコースなのである。学生時代に膝の靭帯を損傷した私にとって、路面が土であることが必要条件だ。勿論家から近いこと。そして四季。なんといっても京都の四季である。特に枝垂桜の頃は、対岸から見ると土手全体がぼうっと紫がかった桜色に染まり、幽玄の地に遊んでいるような気分になる。いつまでも終わって欲しくない季節だと思う。
この地は1年中市民が憩い、人々が通り過ぎ、歴史を刻んできた。自分もその一員になるのだ、と思うのも悪くない気分だ。
今日も大文字山を眺めながら走る時、抱えている雑念がストーンと抜けるのがわかる(もっともぶつぶつ仕事のことを考えながら走ることもかなりあるが)。

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by Mikio_Motegi | 2006-12-04 23:12 | 京都・紀行