ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

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伊勢・志摩の旅

毎年恒例になっている家内の実家の家族旅行。今年は近鉄特急に乗って
総勢14名で伊勢・志摩巡りに出かけた。

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私にとっては、清算した(株)西洋環境開発に勤務していた1992年の夏に、
オープンした「タラサ志摩」の社員モニター旅行で行って以来の伊勢・志摩だ。
が、その時はホテルで遊び呆け、近くのスポットでスクーバ・ダイビングを
やっただけで、周辺の観光など皆無だった。
よって実質は35年近く前の高校の修学旅行で行って以来のこの地である。

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本当は名門の鳥羽国際ホテルに宿泊したかったのだが、あいにく3月一杯は
リノベーションで休業中とのこと。代替案として近くの「戸田屋」という
温泉ホテルに投宿。
到着後のランチに、鳥羽国際ホテルで唯一営業中の別館「潮路亭」での
ランチ・ビュッフェにトライ。
ビュッフェ慣れしていて口が肥えている我が家の娘たちも大満足の
ラインアップ、そしてホスピタリティ。
本館が開業したら必ずもう一度出かけよう。

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湾内クルーズを経て、伊勢神宮の内宮に参拝する。
驚いたのが、五十鈴川(いすずがわ)の光景が私の記憶と全く違っている
こと。35年前の記憶では、五十鈴川は内宮の境内を横切る小さな川で、
箱庭のような川だった筈。が、実物は滔々と流れる本物の川だ。

また入口のすぐ脇にある「おはらい町」という古くからの商店街も
全く記憶にない。高校2年の当時、私は旅行のプランを立てる「旅行委員」
だったのに。人間の記憶の曖昧さに呆然とする。

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天照大御神(アマテラスオオミカミ)を祀り2000年の歴史を有する内宮は
さすがに荘厳な雰囲気。
参拝客には若い世代や外国人も非常に多い。日本を代表するパワースポット
の面目躍如だ。

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その後志摩スペイン村、志摩マリンランドと駆け足で巡る。
この一帯は、近鉄グループが1970年の大阪万博開催時に観光客を呼び
込もうと開発した土地だ。様々な形で「近鉄」の看板が目につく。

家族旅行はいつも車で出かける我が家なので、久々の電車旅行もいいものだ。
ビールを飲みながら車窓を眺めるなんて何年振りだろう。
ただ乗客のマナーの悪さには辟易した。特にタチが悪いのが母親と子供だけ
のグループ。母親たちはおしゃべりに夢中で、長旅に飽きたガキ供が電車内で
騒いでも全く意に介さない。本当に教育が必要なのは彼女たちか?
 
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豊富な自然、名古屋や大阪、京都といった都市圏から特急で2時間前後という
ロケーション、整備されたインフラと「観光立県」を標榜する三重県のサポート、
そして長い歴史に培われた「伊勢・志摩」というブランドと観光コンテンツ、
ホスピタリティ。

なかなか興味深い土地だと改めて感心した次第である。

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写真は1枚目が 鳥羽湾。入り江の為、波やうねりが小さく静かだ。
2枚目 伊勢神宮、内宮の鳥居。
3枚目 戸田屋の客室より見た鳥羽湾・左手は鳥羽国際ホテル。
4枚目 混雑する「おはらい町」商店街。「赤福」は相変わらずの大人気だ。
5枚目 内宮。伊勢神宮のHPより。
6枚目 近鉄特急。
7枚目 湾内巡りの途中立ち寄った「いるか島」の「ヒルトン食堂」。
    名前の由来は不明。
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by Mikio_Motegi | 2010-03-30 21:24 | 京都・紀行

マグロの将来を考える

鮨屋で鮨をつまみながら、もし死ぬ前に神様から「好きな鮨を三貫だけ
食べさせてやる」と言われたら何を注文するだろう、というバカ話をするのが
趣味の私だ。
私の場合、中トロ、穴子の二つは決まっている。あとのひとつに何を選ぶか、
いまだに答えが出ない。

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ドーハで開催していたワシントン条約会議で、18日、EUの提案した
大西洋クロマグロの国際取引禁止提案が大差で否決された。
欧米諸国の一部にいる極端な動物偏愛主義者たちの過激な行動に
業を煮やしていた日本には、久しぶりに溜飲を下げた人も多いだろう。

かく言う私も、これからもマグロを食べられる喜びに祝杯をあげるべく、
早速近所の魚屋さんに走りマグロの赤身と中トロのお造りの盛り合わせを
注文した。

新鮮なネタを売ることで評判のその魚屋さんのお奨めは「ヨコワ」。
ヨコワとは本マグロの体重10キロ以下の幼魚の事。安くて美味しいので
私も大好物だ。
大西洋や地中海の本マグロの漁獲高が確実に減る一方で、日本の沿岸や
近海で比較的簡単に獲れ廉価なヨコワの人気はウナギ登りだ。

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だが私は少し複雑な気がした。私がヨコワを初めて食べたのは1992年の
夏、当時開業した「タラサ志摩」に行った際の、地元の漁師さんが
営業している食堂での事。
さすが幼魚でも本マグロだけあり、密度の濃い味わいは逸品だった。
ただしあの頃のヨコワは現在のように一般家庭の食卓や鮨屋に供給
される魚ではなく、沿岸漁業に携わる人たちと少数の好事家のみが
食する素材だった。

ところが今や体重が200キロ以上になる成魚の漁獲高が大きく減っている。
そしてそれを補うために、南西諸島や五島列島周辺のマグロの産卵地の
近くでの大規模な巻き網漁により、文字通り一網打尽でこの幼魚を
獲り尽くしている。
このままではこの資源が枯渇することは目に見えているのに。

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今回のEUの提案は、確かに一部の動物偏愛主義者たちの世論に押された
面もある。
一方日本では古来より、生物や草木を含む万物に神が宿るという信仰が
あり、感謝の念を捧げながら魚を獲ってきた。またクジラや魚介類を
常食とする日本文化と欧米の食生活の違いを指摘するなど、理論よりも
文化的側面でEU案を批判する人が多い。つまり議論のステージそのものが
違うのだ。

では全世界の本マグロ漁獲高の大半を食べてしまう日本人は、
果たしてこの資源を有効に管理し、計画的に増やしていくことに積極的に
貢献しているのだろうか?

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国民の健康意識の高まりや、食料問題解決のために「地産地消」ブームが
高まるのはいいことだ。世界的な寿司ブーム、中国でのマグロブームに乗り
利益を追求する日本企業もおり、その企業努力を否定する気はない。
が、そんなブームに踊らされていると日本人に古来から愛され続けてきた
マグロが、やがて永遠に我々の食卓に上がらなくなる日が来てしまうかも
しれない。

本マグロのような回遊魚の養殖技術開発は、ヒラメやタイ、クエなどの底魚
よりも大変な困難を伴う。だから水産庁や文科省はこの方面の研究開発に
積極的に支援すべきだ。
そして一方で、水産庁は幼魚であるヨコワ漁を取り締まる。我々消費者も
この廉価で高品位の素材を暫くガマンして食さない。
こんな努力をしていくべきではないだろうか?
よーするに獲り過ぎ、食べ過ぎはアカン、ということ。

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さて冒頭の鮨ネタ。私は三つ目の鮨はその時の季節や気分に応じて注文
することに決めていた(死ぬ間際に鮨を食べる元気があったらの話だが)。
だが本マグロが枯渇していく現状で、最初のネタに「中トロ」を選ぶことに
やや躊躇してしまうのである。

(1年に2-3回しか店に来ないお前が気にすることじゃねえ。第一ウチで
出すマグロは本マグロじゃなくてメバチマグロだい!・・・とは私の
行きつけ?の鮨屋のご主人の言)。

写真は上からジャンプする大西洋クロマグロ。成長すると体長4メートル、
体重450キロに達するという。

「ヨコワ」http://kaisen-omakasebin.blogzine.jp

「マグロはえ縄漁」のイメージ。

動物保護団体「グリーンピース」のHPより。私は彼らの行動を肯定・否定
共にするつもりはない事を断っておく。

尚、今回のエントリーでは三重大学の勝川俊雄准教授のHPを参考に
させて頂いた。読み物としても大変面白い。 http://katukawa.com/
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by Mikio_Motegi | 2010-03-21 11:58 | ブレイク

ご近所のパワースポット

パワースポット訪問が流行しているそうだ。
東京・明治神宮の「清正井」などは拝観?する人で数珠つなぎで、
5時間以上も待つ事があるという。

京都のパワースポットで、我が家と縁があるのが北区の今宮神社と、
上京区の晴明(せいめい)神社である。

晴明さんは僅か数年前まではあまり整備されていない、かなり
しょぼくれた神社だった。が、ここで祀ってある安倍晴明(あべのせいめい)
を題材にした夢枕獏の奇譚小説「陰陽師(おんみょうじ)」が
映画化されるなど大ブレイクしたせいで、今は立派に整備された。
修学旅行生や行楽客でいつも大混雑である。

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晴明さんは音読みが(せいめい・姓名)と呼べる為、昔から赤ちゃんが
生まれるとここで名前を占ってもらうという「名付けの神様」としても
近隣で有名だ。

実は私の二人の娘もここで名前を授かった。
具体的な手続きは、まず親は自分達で候補にしたい名前を4つか5つ挙げて、
提案する。
晴明さんはそれを元に(何だかわからないが)ありがたい占いのご託宣で
字画を変えたり、音を多少訂正したりした名前をいくつか逆提案してくれる。
親はその中から好きなものを決めればよいのだ。
ちなみに名前1件につき5000円也の祈祷料がかかる。

長女の梨沙は、私たち夫婦が織物の盛んな街で生まれ育ったことから
「梨紗」としたかった。
次女の怜(れい)は、字の書きやすさから「玲」としたかったのだが、
どちらも晴明さんは訂正してきた。
私はかなり不満で、「金を払っているんだから好きな名前をつけさせろ」と
罰当たりな言葉を口にしたものだ。
が、二人とも今のところこの名前でつつがなく育っているので、まあ
良しとしよう。

ホームページも充実していて、申込書をPDFでダウンロードし送付すると、
わざわざ参拝しなくても祈祷を受け付けてくれる。
・・・もしかしたら「商売繁盛」もご利益のひとつにいつのまにか
加わったのかもしれない・・・。

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今宮さんには京都でも珍しい神社付属の幼稚園があり、私の家内、
家内の兄弟、従兄弟たちが皆通ったという縁がある。

2年前、シンガポール人の友人であるレイモンドが、そのまた友人の
タイ人の友人を伴って京都に遊びに来た時の事。
彼らの観光案内を務めた私は、そのタイ人がスピリチュアルな事象に
興味があるというので、今宮さんに連れて行った。

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彼は京都はおろか日本に来たのは初めて。
もちろん日本語も英語も解さない。
その彼が今宮さんに着くと、しばらく目を閉じて何かを聞きいる風に
していたが、おもむろに「ここは女性の神様を祀っているな」と呟いた
のには驚いた。
その時私たちが立っていたのは、今宮さんの中の織姫神社の傍らだったので
ある。

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ここの境内は、かつて私の友人の霊感の強い奥さんが訪れた際、夏の盛り
にもかかわらず「首の後ろが寒い」と言って気味悪がった場所でもある。
「何か」を持っている人には「何か」を感じさせるものが確かに
存在しているようだ。

もっともパワースポットに近づくだけで気味悪がっていたのでは、京都では
暮らしていけない。私の家から徒歩圏内に、上記に挙げた2社だけでなく、
下鴨神社、北野天満宮、平野神社、ちょっと足を延ばせば上賀茂神社という
名うてのパワースポットがひしめいているのである。

写真は上から晴明神社。
「晴明井」と呼ばれる井戸。千利休もこの水を汲んで茶を点てたという。
今宮神社。
今宮さんの門前に2軒、対面にある「あぶり餅」屋さん。かつてはすさまじい
ばかりの客引き合戦が繰り広げられていた。
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by Mikio_Motegi | 2010-03-06 21:25 | 京都・紀行