ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

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イージス艦の“AEGIS"とは、ギリシャ神話に出てくる最高神ゼウスが、
愛する娘アテナイへ与えたる盾(たて)の名称が語源だ。
AEGISはあらゆる邪悪な敵を退けるという。

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まさに日本を他国からの侵略から守る盾の役をしてくれるイージス艦
「あたご」の艦内を見学する機会が訪れた。
京都商工会議所観光部会の日帰りツアーでの事である。

日本海に面する京都府舞鶴市には海上自衛隊舞鶴地方隊があり、「あたご」
と「みょうこう」の2艘のイージス型駆逐艦の他、5艘の通常型駆逐艦、
2艘のミサイル搭載艦、その他護衛艦、補給艦、掃海艇等16艘の艦艇が
配備されている。
地政学上、日本海を挟んで対峙する中国や北朝鮮等の脅威に対しての
防衛を意図しているのは明白だ。

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日本国海軍舞鶴鎮守府としての歴史は1901年にさかのぼり、初代司令長官
は、後に日露戦争でバルチック艦隊を撃破したあの東郷平八郎元帥である。

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イージス・システムはアメリカが開発した、レーダーを使ったセンサー、
CPUを使った情報処理システム、ミサイルや魚雷を使った攻撃システムを
有する。
このシステムは敵からの数々の脅威(ミサイル、爆撃機、潜水艦、戦闘機等)
に対し128の攻撃を同時捕捉し、脅威のプライオリティを即座にはじき出し、
10ヶ所以上を同時に迎撃対応する事ができる

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そのような大変高度なシステムゆえ、アメリカ以外に輸出、ライセンス生産
が許されているのはアメリカと強固な関係にある同盟国だけだ。
日本は計6艘を有しアメリカ以外の諸外国では最大、他にスペインと
ノルウェー、韓国が4艘を保有、オーストラリアと台湾、ギリシャが
現在建造中だ。

「あたご」をはじめとする舞鶴地方隊は、尖閣諸島の明白な領海侵犯等、
相変わらず強引な中国をけん制する重要な役目を担っている。

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「あたご」後部甲板より、ミサイル搭載艦「はやぶさ」をバックに。
日章旗がはためき、プチ国粋主義者になった気分。

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「あたご」の管制塔。左右のダイヤモンド型の覆いの中にイージス・
システムが設置されている。

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VLS/Vertical Lunching System。MK41ミサイル垂直発射装置。
3枚上の写真はアメリカでの発射演習。

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管制塔内部。

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精悍な水雷長と。

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まだ若い運行士官と。

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艦内を案内してくれた士官たち。日本国海軍の伝統を受け継ぎ、
皆スマートだ。

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対潜水艦魚雷。

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対潜水艦魚雷の発射演習。

「戦争反対」「世界を平和に」を旗頭にし、現実に起きている外国からの
脅威に目をそむけ、こうした防衛の最前線を知らないで日本の軍備に
反対している人々に言いたい。

日本が他国に攻められたら、あなたはどうするのか?と。
彼らが盾になっているからこそ、日本の平和は保たれている。

私の世代の男子なら、子供の頃に軍隊や戦争への憧れを抱いた経験の
ある者は多い。
1960年代には戦記物のマンガ「紫電改のタカ」「あかつき戦闘隊」
「ゼロ戦はやと」やアニメ・ドキュメンタリー「決断」を毎週楽しみ
にしていたものだ。
昔を思い出し、興奮して写真を撮りまくってしまった。

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最後のショットは、午前中に訪れた日本三景のひとつ、おなじみの
「天橋立」。
この平和な光景がいつまでも続きますようにと願う気持ちは、
誰も同じ。
だが他国からの無理難題の言いがかりに対し、
唯々諾々(ゆいゆいだくだく)と従っていたのでは、平和は得られない。

ところで「あたご」は2年前に海難事故を起こしている。「その件については
『武士の情け』、なるべく触れないであげてください」とは、我々を案内
してくれた陸上自衛隊広報官の言葉。
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by Mikio_Motegi | 2010-09-24 23:16 | 京都・紀行

ジャカルタの犬事情

我が家で犬を飼い始めて思い出したのが、ジャカルタで経験した
犬に関する諸事情である。

その1)

ジャカルタで私と家内は、「シンプルック」という高級住宅地の
コンドミニアムの一室を勤務先のシャングリ・ラホテルから提供されて
いた。

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ジャカルタに来て最初の週末、ジョギングが趣味の私は、濃いガジュマルの
並木が続き、車も人通りも少ない住宅地周辺を早速走ったが、途中で
散歩中の欧米人夫妻に呼び止められた。

「ハーイ、いい天気だね。ジョギングが趣味なの?」
「はい、日本から来たばかりなので、今日初めて走るのです。ここらは
静かで走りやすいですね」
「うーん、でも気をつけた方がいいよ。ここらにいる野犬はmad dog
だからね。じゃ元気で、バーイ」
「・・・mad dog?「狂犬病」??」

日本では狂犬病なんて、マンガや映画の世界の話だと思っていた。
が、調べてみると、発展途上国では結構の数の人が命を落としている
とのこと。
以来ジャカルタにいた1年半の間、趣味のジョギングは完全に封印された
のである。

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その2)

ある日いつものようにホテルの車で帰宅途中、後部シートに座っていた私は
家の近くの路上で「グニャッ」という衝撃を感じた。
スピード防止のバンプを越えたのとは違う、何か柔らかいものを踏んだような
妙な感触なので訝っていると、運転手が何やら嬉しそうにして車外に出る。

「トアン(旦那)、犬を轢きました。多分野良犬です」
「あっそ、じゃほっといたら?」
「トアン、持って帰りますか?」
「・・・轢いた犬を?なんで?」
「私が頂いていいですか?」
どうも話がかみ合わない。

「いいけど、どうするの?」
「オラン・チナ(中国人)が犬肉を食べるので、高く買ってくれるんです。
この犬、私が頂いてもいいですか?トアン、犬肉食べますか?」
「・・・いらない。持って帰っていいよ」

運転手は嬉々としてぼろきれに犬の死体を包み、トランクに放り込むと、
何事もなかったかのように私を送り届け、そしてそそくさとどこかへ車を
走らせジャカルタの闇に消えた。

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その3)

親しくなった某日系企業の重役が、一時帰国した際に日本で飼っていた
御自慢のゴールデン・レトリーバー2頭を赴任先のジャカルタに
連れてきた。
2頭は親子で、血統書つきの大変立派なものだ。

ある日彼から連絡があり、日本から持参したドッグ・フードが底をついたので、
今度の週末にデパートに買いに行くから付き合って、という。
そこで日曜日に、地元の金持ちと外国人専用の「プラザ・セナヤン」という
デパートに行き、レトリーバー用のドッグ・フードを探しにいった。

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ペット・ショップでお目当ての輸入ドッグ・フードは直ぐに見つかったが、
貼られている値札を見て、その人は考え込んでしまった。
「うーん、茂木クン、これはちょっとこのまま持って帰れないよ」
「どうしました?」
「ご覧よ、このドッグ・フードの値段。我が家で雇っている犬の世話係
の月給の2倍だよ」
「・・・ほんとだ。つまり、ドッグ・フード1袋分の金額で地元の人間が
2人雇えるという事ですね」
「そういう事になるねえ。少なくともこの値札は彼らには見せられないなあ」

その頃の円対ルピアのレートは忘れたが、現在は1円が100ルピア。
通貨価値が100倍違うという事実が、私たち外国人の置かれた立場、というか
発展途上国の凄まじいインフレ事情を改めて認識させられたものだ。

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・・・日本の犬って、幸せだな。

写真は全てイメージ。3枚目は「大連雑学事典」に掲載されている
中国・大連の狗肉(犬肉)料理店。
イスラムの国インドネシアでは、当時は屋外看板にイスラム語以外の
サインボードを掲げる事を禁止している。
最近はこの規制も緩和されたようだが。
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by Mikio_Motegi | 2010-09-19 21:13 | 東南アジア

新しい家族が増えました

我が家に新しい家族が増えた・・・といっても人間の赤ん坊ではない、
残念ながら。9月10日にやって来た柴犬の「コテツ」の事である。

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血統書付き、生後40日のオス。名前の由来は、家内が結婚前に実家で
飼っていた同じく柴犬のオス「テツ」から来ている。

実は私は小学校3年の時にお祭りの縁日で買ったハツカネズミを三日で
餓死させて以来、哺乳動物を飼ったことがない。
それ以降はマレーシアのコンドミニアム内の池から釣ってきた野生のグッピー、
ネオンテトラ、クリーニング・フィッシュ。

京都に来てからは沢ガニのカニ吉(これは4年経つが今も健在)、
ミドリガメ(カニ吉と同じ水槽に入れていたら、カニ吉にいじめられ
ストレスで死んだ)、
カブトムシ(家内が勤務していた京大医学部の教授室に迷い込んだIQの
高そうなモノ。繁殖に成功したが全て近親相姦で生まれたので山に帰した)、
金魚、嵯峨野の広沢の池で獲って来た由緒あるモロコとザリガニ
(モロコは金魚に食われ、ザリガニは脱走し行方不明)と、すべて
変温動物たちだ。

私の実家の母が茶道をやっている為、庭を荒らされたくないという理由から、
我が家に侵入して来た犬猫共を駆逐する「犬猫狩り」に明け暮れた少年時代を
過ごした私だ。だから犬猫の類を飼うのは正直言って苦手だった。

だが家内や娘たちの強い要請があり、対価として課した娘たちの学校の
成績もまずまずだったので、遂に飼うことを決心したのである。

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先代のテツは、近頃の人間だかペットだかわからないような贅沢な
飼われ方はしていなかった。エサは人間の残飯、寒くても暑くても犬小屋
住まいで家になんて上げない、大抵は敷地内に放し飼い。
我が家もそのやり方を踏襲することにしている。

古来より犬は人間のかけがいのない仲間だった。
だから昨今の浅はかな愛情をかけ、本来の野生を喪わせる飼育に、人間の
自己満足以外の何の意味があるというのだろう、というのが我が家の意見。

私が犬を飼う決断をする後押しをしてくれたのが、下の言葉である。

「子供が生まれたら子犬を飼うがいい。子犬は子供より早く成長して、
子供を守ってくれるだろう。
そして子供が成長すると良き友となる。
青年となり多感な年頃に犬は年老いて、死ぬだろう。
犬は、青年に教えるのである。死の悲しみを」

(ゴルゴ13 130巻 「黄金の犬」)
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by Mikio_Motegi | 2010-09-10 22:19 | ブレイク

ジャズの未来

久しぶりに活きのいいストリート・パフォーマーに遭遇した。
横田寛之というサックス奏者がリーダーの、「エスニック・マイノリティ」
というフュージョン系バンドだ。

彼らは不定期だが、週に何日か夜の10時ごろから渋谷のハチ公口を
西武百貨店方面に渡った辺りでプレイしているらしい。
私が遭遇したのはシャッターを閉めた大盛堂書店の前だった。

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元々生演奏が好きなので、どんな街頭での演奏でもつい立ち止まって
聞き入ってしまう私だ。
だがそのうちの90%はどうでもよい、自分たちと身内だけが自己陶酔
しているゴミのような存在で、往来の邪魔になるただの騒音にすぎない
と言える。

ほんの時たま素晴らしい演奏に出会う事もあるが、"Groove" を感じるに
至らない。むしろ演奏後のCD販売に熱心なあまり「あざとさ」が
前面に出てしまい、鼻白む事が殆どだ。

だが「エスニック」の演奏には、最初の音を耳にしただけで感じる
衝撃、Grooveがある。また相当腕に自信があるのだろう。演奏後の
CD販売に無頓着なのもクールだ。



昔は聞く音楽と言えばロックかジャズしかなかった私が、最近は
クラシックに傾倒しているのは、年のせいだけではない。
素晴らしい若手のアーティストがジャズにいないからだ。

関西でも自治体が主催する「ジャズ・ストリート」とかいう
終日街中でジャズの生演奏を垂れ流すお祭りがあるが、あれはいわゆる
地域振興策というお役所仕事の一環だ。
私は6年前に関西の複数の「ジャズ・ストリート」を聞きに行って失望し、
それがきっかけでジャズから離れてしまったのである。
そこで演奏されていたのはどれもジャズの物まねばかりで、
オリジナリティのかけらもない、また奏者も身内向けの自己陶酔連中
ばかりだった。

だが考えてみると、自治体のお手盛りジャズバンドがGroovyなわけが
無い。あれを見てジャズを見限った私は、今まで大きな勘違いを
していたのである。

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横田寛之は早大在学中に「早稲田大学ハイ・ソサエティ・オーケストラ」
という名門ビッグ・バンドのコンサートマスターを務めている。
現在は「エスニック・・・」の他に「ゴウダウ」というバンドも結成して
いて、7月に初のCD「表参道ワンピース」をリリースした。
今は様々なメンバーとセッションし、自分のスタイル確率を模索している
時期のようだ。
彼らのような活きのいいバンドがいるという事は、日本のジャズの未来も
暗くない。これからのブレイクに大いに期待したい。

また世の中は狭いもので、横田寛之は私が所属するACCJ
(在日米国商工会議所)の名物会員タイガー大賀(たいが)さんの
お知り合いでもあるらしい。
愛すべき73才のタイガーさんが自らのバンドを率い、コンサートでの
聴衆を前にディーン・マーチンを歌う時、だんだんずれていく音程・
リズムを後ろで修正する役を担っているとの事。

渋谷の単なるストリート・パフォーマーではない、「ジジ殺し」の
テクニックも心得ているところがニクい。

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写真は上から「エスニック・・・」の渋谷での路上ライブ風景。
YouTubeは「ゴウダウ」の「表参道ワンピース」。
「表参道ワンピース」のCDパッケージ。このセンスの良いイラストにも
注目しているのだが、アーティストのクレジットが無く詳細不詳。
タイガー大賀(本名:大賀昭彦)さん。毎晩夕方5時からオオトラに化ける。

・・・このブログをエントリーする際に友人に確かめたのだが、
自治体主催のジャズストリートにもたまに素晴らしいバンドが紛れて
いるという。今度改めて出かけてみようと思う。
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by Mikio_Motegi | 2010-09-04 21:42 | ブレイク