ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

慎太郎の新作に注目

石原慎太郎が来る4月に公示される東京都知事選に立候補しない
決断を下したようだ。3期12年間にわたる石原都政も遂に終焉を迎える。

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彼の知事デビュー後暫くの間、職員を叱咤激励し強いリーダーシップで次々と
新しい施策を打ち出す姿は本当に頼もしかった。
それまでの青島幸男の無責任行政、鈴木俊一の尊大な官僚主導行政と
一線を画し、日本の首都であり世界有数の大都会である東京の人々に、
都民としての誇りと希望をもたらした、と言える。

ご存じのように慎太郎は政治家と作家という二つの顔を持っている。
Wikipediaを覗くと相当の分量が割かれており、業績が多岐に渡る事を
示している。もっともWikiはやや「アンチ・石原」的な記述が多いが。

ここでは彼の政治業績に言及はしないことにする。
私が大好きな彼の文学作品は、何といっても「挑戦」。
・・・太平洋戦争で親友を失った主人公が自堕落な生活を続ける中、
アメリカの石油油田独占で苦しむイラン国民と日本の石油危機を救う為、
無謀とも言える直接買い付けを決行する。出光興産「日章丸」事件の
実話を基にした経済小説。

慎太郎が27才の時の作品だ。とても20代の作家と思えない壮大な
スケールと緻密な描写、男のロマンを描き切る。

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次に「生還」。
・・・末期ガンを宣告された主人公が、仕事も家族も全てを投げ打って
民間治療に再起をかける。凄絶な闘いの末に彼を待ち受けたものは・・・。

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そしてエッセイ「我が人生の時の・・・」シリーズ。
・・・「ニクソン」では、常にケネディという光の影に隠れていた
リチャード・ニクソンの、大統領選挙での意外なエピソードを暴く。
実はニクソンはケネディに勝っていたのだ!

「知覧という町で」は、旧特攻隊基地、鹿児島県知覧で少年兵に「母」
と慕われた女性と、南洋に散った英霊との今に続く交流。

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私が初めて接した彼の著作は「スパルタ教育」、私が小学生の頃だ。
これを熱心に読んでいた亡父は、「これからは我が家もスパルタ教育で
いく」と宣言し、私たち兄弟を震えあがらせたものだ。

数々の硬派のエッセイが続くが、最終章が「父親は夭折すべし」。
夭折(ようせつ)とは早死にの意味。
子は常に父の後ろ姿を見て育つ。ならば、年老いて老残をさらす前に、
父として男として早世する事で、残った子らに強烈な印象を残せる。
それこそが「スパルタ教育」を完遂できる唯一の方法なのだ、
という内容。
文字通り苛烈な生き様を見せる彼に相応しいエッセイだ。

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世にアンチ石原の意見は多数ある。特に左がかった勢力からは目の敵に
されている。
もちろん彼にも脇の甘さはあるし、新銀行東京の失敗のように大いに
反省すべき点は多い。

しかし上記のような素晴らしい作品を生み出す原動力のひとつが、あの
傲慢不遜の態度にもあるのだとしたら、多少のお目こぼしは許すべき
だろう。
日本という国家に活力が失われつつあるのを実感する人は多い。
彼のようなリーダーが次世代に現れん事を願う。

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写真は上から故三島由紀夫との文藝春秋屋上でのツー・ショット。
文庫版「挑戦」
同じく「生還」平林たい子賞受賞作だ。
「わが人生の時の時」
絶版となった「スパルタ教育」。再販が待たれる。
慎太郎の近影。

彼は1999年に都知事選に立候補する際、珠玉の長編恋愛小説を書く
構想を温めており、都知事になることでこの作品を完成させる事が
できないのを悔んでいた。

都知事を引退することになった今、私もその長編恋愛小説の完成を
待ち望む多くのファンの一人だ。
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# by Mikio_Motegi | 2011-03-06 22:30 | ブレイク

鯨肉を食べよう

鯨肉(げいにく)は最近まで関西以西では普段の食卓に上る食材の
一つだった。
子供たちの学校給食にも時々「竜田揚げ」や「鯨カツ」が登場する
くらいだから、人々は何の違和感無く食している。
牛・豚・鶏肉ほどの頻度ではで無いにしろ、かつては1年に数度は
食卓を飾っていた。

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今冬の南氷洋での日本の調査捕鯨が、目標捕獲頭数を大きく下回ったまま
終了した。
農林水産省の発表によると、理由は「シー・シェパード」による執拗な
操業妨害に堪えきれなくなったため。

シー・シェパードのついては今更改めて言及する事もないだろう。
自分達の狭量な信条・価値観を他人に押し付け、強要する為には手段を
選ばず暴力行為も辞さないという連中で、その辺りのならず者と全く一緒。
スマトラ沖やイエメン近海の海賊と同類だ。

問題は、暫定的ではあるがIWC(国際捕鯨委員会)という国際機関でも
認定されている調査捕鯨を、海賊の妨害を理由に打ち切ってしまう
日本政府にある。

もちろん直接の脅威にさらされている調査捕鯨団の船員に責任は無い。
彼らを守れない責任は、非が相手にあるのにも拘わらず相応の対抗手段を
執れない日本政府にある。

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学生時代からスクーバ・ダイビングにのめりこんでいた私は、かつて
小笠原に約3週間滞在した際、ザトウクジラやイルカ達に日常的に接した。

日に2回のダイビング・スポットへの行き帰りに出会うザトウクジラの
ブリーチングと呼ばれる全身ジャンプ、目の前に浮上した際に漂う
彼らの生々しい体臭、水中で聴く彼らの歌声、海中で私の足の下を
すりぬけて行ったイルカ達が巻き起こす水の衝撃。

小笠原の大自然と共に、単純に大きく速く力強いもの、神秘的な存在
への畏怖を感じ、その後の私にある指針をもたらしてくれたものだ。

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日本の捕鯨は欧米のそれと違い、捕獲した鯨の殆どの部分を有効に使う。
大腸だけはどうにもならないので海に捨ててしまうが。
かつての欧米の場合、捕獲した鯨を船上で解体し、貴重な鯨油のみを
絞りとり後の鯨肉の部分は全て捨ててしまう。まさに海のギャングだ。
どちらが資源を有効活用しているかは明白だ。

日本の沿岸捕鯨の基地である千葉県の和田浦、和歌山県の太地等に
行けば、必ずそこには鯨の霊を祀る神社がある。
かように我々は鯨という自然の恵みに感謝し、恐れと慈悲を持って
扱ってきた歴史がある。

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そうした文化は、暫定的な処置ではあるが、IWCという国際機関から
認定された調査捕鯨という形で存続されてきた。
その貴重な文化遺産を、シー・シェパードというならず者の暴挙により
止めてしまっていいわけがない。

これでは尖閣諸島問題と同じで、日本はほんのちょっと暴力的な威嚇を
すれば何でも言う事を聞く、領土も文化も棄ててしまう国家という
イメージを、ますます強く他国に与えてしまう。

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断っておくが、私は日本の捕鯨に反対する意見を全て否定するつもりは
ない。文化遺産としてだけでなく生態系の維持、資源枯渇の危惧、
動物愛護といった様々な面で捕鯨について議論をしていくべきだと思う。
ここではあくまでもシー・シェパードの蛮行と日本政府の姿勢に対し意見を
述べているだけだ。

調査捕鯨が中止されて、すぐに鯨肉の流通が凍結してしまうわけではない
という。むしろ問題は、日本人の生活に関わってきた鯨肉を、我々が
あまり食べなくなってしまった事にもあると思う。
鯨肉を食さなくなれば、鯨への愛着も捕鯨の意義も実感として湧いて
来ないのは当然だろう。

お勧めは「ひげ鯨類」に属するミンククジラ。
お腹の脂肪分を抜いた後の皮の部分である「コロ」や舌の部分の
「サエズリ」は、おでんにすると美味しい。
鯨肉と水菜だけで頂く「はりはり鍋」も冬の味覚に欠かせない。
赤身の刺身は、上質の馬肉の味わいだ。

貴重な食文化である鯨肉を、是非一度試してみて欲しい。
こうしたメニューは関西以西の居酒屋では普通に見られる。

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写真は上から 鯨肉の部位 http://love123.blog.so-net.ne.jp

シー・シェパードのよる調査船への妨害活動

ザトウクジラのブリーチング。トラベルプロ・ブルーダイバーズHPより
(私は小笠原でこのようなジャンプに日に数回遭遇した。尾の先端が
完全に水面上に上がるほどのものも数度見たものだ)

千葉県勝山市にある鯨塚。「東京湾内外の鯨塚」
www.geocities.co.jp/NatureLand-Sky/3011/haka-toukyou.html

2008年のIWC総会

美しく盛られた鯨肉 「平戸くじらワールド」のHPより
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# by Mikio_Motegi | 2011-02-20 22:04 | ブレイク
アメリカを代表するシンガーに成長したクリスチーナ・アギレラ
"Christina Aguilera"が初めて出演した映画「バーレスク」"Burlesque"
を観てきた。

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田舎出の女の子がロスアンジェルスという大都会で苦闘し、栄光を
掴み取るという典型的な「アメリカン・ドリーム」物語だ。
まさにアメリカのパワーの源泉を見せつけられるようなストーリー。
かつてヒットした「フラッシュ・ダンス」や「コヨーテ・アグリー」と同じ
系譜の作品だ。

日本映画にこの手のサクセス・ストーリー的な主題の作品があまり見当たら
ないのは何故だろう?
市井の人々の日常を丹念に描く、或いは人間の意外性を描く(多分)芸術的な
佳作は多いのだが、欲望丸出しのダイナミックな、観る者を圧倒するような
作品が少ないような気がする。

この現象だけで「日本は矮小化している、アメリカは相変わらず元気が良い」
とステレオタイプ的な分析をするつもりはない。
ただ立身出世物語がエンタメ業界で日本人に好まれない主題になっている、
とは言えるだろう。

今のエンタメ業界は、揚げ足取り、或いはどうでもいい小市民の話題
ばかりだ。
大相撲の八百長など毎日取り上げる話題か?下っ端力士の貸し借りなんぞ、
どうでもいい。マスコミなら元横綱や親方衆の腐敗の深部に切れ込め。
22才の大人のアスリートに向けて「・・・ちゃん」付けで熱狂するメディア
は、幼児体質そのものだ。
便所掃除をする自分の婆さんの歌がそんなにすごいか?
あんなのは公共放送でなく、コミュニティ放送で流せばいい。それを
長々と8分間も聞かされて、よく視聴者は怒らないものだ。
私はテレビであのメロディが流れたら即番組を変える。あの私小説的な
小市民性が大嫌いなのだ。

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・・・すみません、つい興奮して話題がそれた。「バーレスク」である。

アイオワの田舎から出てきた娘が、抜群の歌唱力とダンスで「バーレスク」
というエロチックなショーを売り物にするクラブで認められ、爆発的な
人気を博すという物語。
ストーリーは確かにB級だが、クリスチーナ・アギレラの圧倒的な歌唱力、
存在感に目を見張る。彼女が演じる「アリ」がチャンスをつかみ、はじめて
ステージでソロを歌う場面では、私は鳥肌が立った。
あの小さな身体の何処からあのパワーが生まれるのか?

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私は彼女が2008年のローリング・ストーンズのライブ映画"Shine a light"
でミック・ジャガーと"Live with me"を熱唱した時から注目していたが、
最近では声と美しさに円熟味が増した。
今や押しも押されぬ世界の「ディーバ」になったと言えるだろう。

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共演のシェール"Cher"も怪演。バラード調のタイトル曲をシンプルに歌い
上げたが、さすがの貫録だった。またStanley Tucci(Shall we dance?
で竹中直人の役をやった人)もいい味を出している。

ストーリーが単純なので、映画評論家や玄人の評価は多分高くないだろう。
ただ私のように音楽が好きで、ミュージカルを観るようにクリスチーナや
シェールの歌、バックバンドの素晴らしい演奏やコーラスを楽しめた人々に
とっては最高に評価される映画だったのではないか?

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封切り後1カ月以上たつのに映画館は満員。男を楽しませる女たちという
古臭くエロチックなコンセプトにもかかわらず、観客の80%が若い女性
なのも印象的だった。

自分の才能を信じ、努力を続ければ「アメリカン・ドリーム」は実現する。
そんな単純なストーリーに夢を馳せる女性は、案外日本にも多くいるの
かもしれない。

ただ私のような立場の人間から言わせてもらえば、アリは常に
「自分を売り込む」事を忘れなかった。そしてそれが功を奏したのである。

日本の女性達もこの映画を観て「自己主張をする勇気」に気がついて
くれればいいと切に願う。

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クリスティーナ・アギレラにはこれからも注目していこうと思う。
もっともそんな彼女も、先日の「スーパーボウル」のオープニングの
アメリカ国歌斉唱で、緊張のあまり歌詞を間違えるという失態を演じた。
その時は即座に自分ブログで失敗を認め非を詫びた為、その潔い姿勢が
かえって評価されたという。
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# by Mikio_Motegi | 2011-02-12 21:20 | ブレイク
週刊ダイヤモンドの2月5日号で、「激変!日本のホテル」と題して
ホテルランキングを掲載している。
ビジネス誌でこの手の特集を見るのは久しぶりのような気がしたので、
書店でパラパラとページをめくってみた。

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結論として、話のタネとしては面白いが、メディアのランキングなるものに
惑わされる事の無いよう自分の価値基準をしっかり持つ必要があるな、
と感を強くした。

まず雑誌を手にとって「ふんふん」と読み進むうち、知人のある外資系
ホテルの経営者の名前が、誤植というか、それ以前のとんでもない別人の
名前になっているのを発見。
どうせ電車内で読み捨てられる週刊誌だが、掲載する個人名のチェックも
しないのか、とがっかりした。

一度疑ってしまうと次々に突っ込みたくなるのは無理からぬ事で、彼に
まつわる情報もピンボケだし、他のマーケット情報も明確な間違いがある。

そもそもアンケートの抽出方法までおかしい気がする。
何故ビジネスマンが中心のアンケートで、ディズニーランド周辺のホテルが
トップクラスにランクインするのか?
私の知り限りあの周辺のホテルの利用客に、ビジネス目的で泊まる人は
極めて少ない筈だからだ。

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さて敢えて名称は明かさないが、私がかつて勤務した東南アジアのさるホテル
では、世界中のビジネスマンが購読する雑誌に掲載されるホテルランキングに
自らのホテル名を載せるべく、プロジェクト・チームを組んだ事がある。

そのチームを統括した女性のマーケティング部長は、私たちメンバーの
前で、「ミキオ、それなりの方法を使えば・・・誌のランキングにこのホテル
を掲載させるのは簡単なのよ」とウィンクしたものだった。

彼女によると、その雑誌の購読者層は欧米の金融マンの比率が非常に
高い。彼らは所属する会社と法人契約を結んでいるホテルを選んで宿泊する。
よって具体的な手順として:

1.営業チームが欧米の金融機関と多く法人契約を締結し、彼らの宿泊を
促進する。つまり・・・誌のホテル・ランキングのアンケート対象者が数多く
宿泊するように計る。

2.彼らが実際に宿泊したら、滞在中に特に手厚くサービスを施す。
例えば客室の無料グレード・アップ、総支配人主宰パーティへの招待、
特別なアメニティの手配、空港送迎サービス等。

3.彼らをリピーター化する為のフォロー・アップを綿密に行い、ついでに
・・・誌のアンケートの際は宜しく、とお願いする。

・・・どれもこれも宿泊客を大事にする当たり前のサービスのように見えるが、
「欧米の金融機関」にターゲットを絞る、というのがミソだった。

4.ちなみに裏の手段として、・・・誌の定期購読者リストを入手、人物を
特定し、その人物が宿泊する際は最上級の歓待を施す、というものもある。
私たちはその手段は採用しなかったが、そのリストは比較的簡単に入手できる
ものだった。

果たしてそのプロジェクトを始めた年は間に合わなかったが、翌年発表の
・・・誌には「アジアのベストホテル」のトップ10に私たちのホテルが見事に
掲載されたのである。
・・・もっともこれには後日談があるが、長くなるので省略。要するに
この手のプロモーションにはリスキーな面もあるのだ。

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もちろん「週刊ダイヤモンド」のホテルランキング調査と、世界の
ビジネスマンを対象にする・・・誌のランキングではコンセプトも異なる
だろうし、同じ目線で単純に比較することは出来ない。
ただ大手メディアに掲載されるこの手のランキングなるものは、大抵上記の
ような操作・バイアスがかかっているものとみて間違いない。

そしてこれも当然だが、大手メディアのランキング調査の結果をどう評価
するかは、実際の利用者の裁量に委ねられることを忘れてはならない。

もっと言えば、こうしたランキング結果、情報を金科玉条のごとく
崇め奉っていると、メディアの情報操作に簡単に引っかかる可能性が
高くなるのではなかろうか。
要するに本物を見分ける目を養う事が肝心なのだ。

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写真上から2番目は luxryhotel.com より。
3番目は帝国ホテル。
4番目は最近何かと話題のウェスティン東京。
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# by Mikio_Motegi | 2011-02-06 21:52 | 人材・ホテル
カタールで開催されたサッカーのアジアカップ。
オーストラリアとの決勝戦を延長1-0で制した日本が見事大会史上初の
4回目の制覇を遂げた。
これでまちがいなく日本はアジアの盟主の地位を不動のものにした。

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選手とスタッフたちには心からおめでとうと言いたい。
また優勝セレモニーを含め、深夜3時半までテレビ観戦していた私と
家内を含むファンの皆さん、お疲れさんでした。

アルベルト・ザッケローニは一般的なイタリア人のイメージと違い、
地味で堅実な性格のようだ。
彼は見事に異国の地・日本で指導者としてのキャリアを輝かせている。
いくらセリエAであのACミランを率いて優勝した経験があるといっても、
言葉も生活・文化も全然違う日本。しかも彼は代表チームはおろか
イタリアのクラブ以外のチームを率いるのは初めての経験だという。

彼の采配を見ていて、選手交代に大きな期待が持てるところがいい。
思い切った、意外な交代を告げる。がよく考えてみると誠に理にかなった
交代を行っているのだ。そしてそれらの選手が次々とヒーローになる。

対シリア戦でイエローをもらい、累積で次戦の欠場が決定した右SB内田篤人
をさっさとひっこめ伊野波雅彦を投入、その伊野波が見事に決勝ゴールを
決める。
対韓国戦ではこれも途中出場の細川萌が本田圭佑のPK失敗を補う
勝ち越しゴールを決め、決勝の対オーストラリアではずっと出場の機会が
無かった李忠成が決勝点を素晴らしいボレーを決めた。
また対オーストラリア戦で欠場したエース香川真司の代役出場の藤本淳吾が
全く機能しないとみるや、高さのある岩政大樹を投入し、吉田麻也との
「ツイン・タワー」を形成、オーストラリアのパワープレイを封じ込めた。

準決勝の対韓国戦の延長後半に5バックを敷き、カテナチオばりに徹底的に
守りに入ったのが裏目になり同点ゴールを押しこまれるという大失敗も
あった。
が、彼はそれを決勝で見事に修正している。

多分彼の連れてきたイタリア人コーチ陣も優秀なのだろう。
ベンチを温めている選手たちのモチベーションが高いのが、今回の成功の
要因といえる。

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ただ、今回の日本の勝利を手放しで喜ぶのは今日まででいい。
真の日本代表ファンなら、今大会で浮き彫りになった問題点を忘れては
ならない。

まずアジアのサッカーのレベルの低さ。
決勝を戦った日本とオーストラリアは、世界ランキングでいうと29位と
26位でしかない。
加えてオーストラリアは主力が衰えていおり、ハリー・キューウェル、
ティム・ケイヒルの両エースに往年の凄味と輝きが無かった。
テレビのアナウンサーや解説者は盛んに彼らの名を言い立てていたが、
私はあの二人に点を取られる気配を感じなかった。

またホルカ―・オジェック監督の超守備的な布陣と、攻撃面ではロングボール
放り込みという低レベルの戦術を敷いてくれたのも助かった。
それでも延長にもつれたという事は、レベルの低い泥仕合だったともいえよう。

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以下は日本がアジア・カップを制した年と、その後のワールド・カップでの
成績だ:


1992年 1996年アメリカ・ワールドカップ本選出場ならず
2000年 2002年自国開催の日韓ワールドカップでベスト16どまり
2004年 2006年ドイツ・ワールドカップで惨敗


・・・つまりアジア・カップを制したからといって、肝心の
ワールドカップで全く活躍できていないのである。

個々の選手でいうと、衰えの目立つ遠藤保仁に代わるボランチがいない。
守備だけでなく、ゲームを組み立てる人材が長谷部誠以外にいないのだ。

また吉田、岩政のセンターバックは身体はでかいが、吉田はヘディングが
弱いし岩政はスピードが無い。
韓国戦で相手FWに翻弄される岩政を見て、暗澹たる気持ちになった。
彼ら二人では、前代表の中澤佑治、闘莉王とレベルが変わらない。

また忘れてはならない大問題が、日本サッカー協会の戦略性の無さである。
4年前から日程が決まっていた今回のアジア・カップなのに、昨年末の
代表合宿では10人しか選手が集まれなかった。
元旦に決勝が開催される天皇杯で勝ち進んだJリーグの主力達が、誰も
代表合宿に参加できないのは当然の事。

世界と戦う4年に一度のアジア・カップと、国内クラブの戦いである天皇杯
と、どちらの日程を重視するか、日本サッカー協会は決断をすべきだった。

もちろん私は伝統ある天皇杯をないがしろにする気は毛頭ない。天皇杯は
あれは日本のサッカープレイヤーの誰もが目指す金字塔なのだから。
ただ4年に一度くらいの日程変更は許容範囲だと思うが、如何だろう?

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ここ数日はメディアではサッカーの話題で持ちきりだろう。だが選手も協会も
メディアのばか騒ぎに我を失うことなく、今世紀中のワールドカップ優勝
という大目標に邁進してもらいたい。
私としては次回ブラジル大会で是非ベスト8に進出して欲しいと思うのだが。

写真は上から2枚目を除いて www.foxsports.com より
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# by Mikio_Motegi | 2011-01-30 21:25 | サッカー、スポーツ

ACCJの新年会

東京と大阪で開催されたACCJ(在日米国商工会議所)の新年互例会に
それぞれ参加してきた。

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東京は例年通り帝国ホテルの光の間にて、メインゲストにジョン・ルース
駐日大使を迎え、SPも密着していていつもながら緊張した雰囲気。
大企業の重鎮や霞が関の官僚、国会議員も例年同様多数出席している。

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ヒルトン大阪で行われた関西の方は、対象的にくだけた内容。
なんといってもテーマが「アロハ!」で、参加者にはレイを首にかけ
トロピカル・ドリンクが振舞われる。互例会というより飲み会の趣き。
同じACCJの新年互例会でも東京と関西ではこうも雰囲気が違うのかと、
いつもながら呆れてしまう。
もっとも私は関西の互例会企画委員に名を連ね、「アロハ!」のテーマに
賛同した立場なので、あまり偉そうなことは言えないが。

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ちなみに昨年の関西のテーマは「Route66」という、これもわけの
わからないもの。ま、関西人のやる事ですから・・・。

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ところでACCJが毎年日本政府に対して行う"Advocacy(政策提言)"だが、
今年は以下の3点に決まった:

1.アントレプレナー(起業家)へのサポート
2.女性の社会進出へのサポート
3.実践的英語教育の充実

おわかりのようにどれも奇をてらったものでは無いが、他国に比べ日本が
遅れている分野である事に間違いない。
むしろこれら3点の充実が無ければ、日本の将来は暗いとも言える重い
テーマだ。

ご存じの方も多いと思うが、毎年ACCJが日本政府に対して行うこれらの
提言は「Gaiatsu(外圧)」とも呼ばれ、様々な波紋や憶測を招いている。
しかしペリーによる開国以来、この国を変える力を外圧から得てきたという
歴史的事実、そしてそれを受け入れる国民性がある限り、ACCJの提言は
これからも日本政府の指針のひとつとなるだろう。

もっと言えば、この国を愛する者として、外圧ではなく国民が自発的に
物事を変えていける国になって欲しい、と願うのだが。

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写真は上2枚が帝国ホテルの会場内光景。
3枚目、4枚目がヒルトン大阪での光景。
5枚目がジョン・ルース大使。オバマ大統領とホットラインで会話ができる
大物大使だ。ACCJの各種イベントにも良く顔を出し、スピーチは常に
ユーモアを忘れない気さくな面もある。
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# by Mikio_Motegi | 2011-01-29 10:07 | ブレイク

サッカー審判の魅力

先日のアジアカップの対シリア戦、日本のゴールキーパーの川島が、
一発退場を喰らったのを観て驚いたサッカーファンは多いだろう。
あれは相手のオフサイドだ。確かに川島は故意でなくても、相手選手の
両足をかっさらっているのは事実。よって川島のレッドカードは仕方ない。
だから川島の退場、そしてシリアのPKではなく、日本ボールでのプレー再開
と判定とすべきだった、と私は見ている。

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あの場面では主審の位置からは相手のオフサイドか今野のバックパスか、
見分けるのが難しかったのは事実だ。だがあんな状況でゴールキーパー
にバックパスをするセンターバックなどいるわけがない。
主審はその点を予測し判断すべきだった。

広いフィールドに主審と線審の3名のみでプレーをジャッジしなければならない
サッカーは、確かに審判にとって過酷なゲームである。
しかし先のワールドカップでのオランダ対ブラジル戦、オランダのロッベンの
太ももを踏みつけたブラジルのフィリプ・メロの足先は、主審の位置から
はブラインドになって見えていなかった。
だが主審の西村雄一氏は、フィリプ・メロの足先の動き、ロッベンの反応から
「踏んだ」ことを予測し、迷わずレッドカードを突きつけたのである。

加えて彼はフィリプ・メロが激しやすい性格で、特に同点に追い付かれたり
した場合はラフプレーに走る傾向が強い事を事前に頭に入れていた。

サッカー史上に残る名ジャッジ、と讃えられる由縁である。

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サッカーはメンタルなスポーツだ。審判の誤審もサッカーの一つの要素と考え、
いかに頭を早く切り換えるかが勝負の分かれ目と言える。
その点今回の日本のキャプテン・長谷部の対応は良かった。
誤審を犯したイラン人審判に対し笑顔で語りかけ、遂には「お返し」で
相手チームの選手にもレッドカードを、おまけに岡崎の何でもないプレーにも
日本にPKを、審判から引き出したのである。

サッカーの魅力は、攻守が入れ替わっても途切れることなく「流れ」
の中でプレーを続ける事にある。
だから判定を巡っていちいち審判が協議するスポーツ、野球やアメラグとは
大きく性格を異にするのだ。
よって私はビデオ導入に反対である。繰り返すが、誤審はどちらのチーム
にも起きうるのだから。

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・・・アマチュアの試合では、専門の審判ではなく手のあいた選手が審判や
線審を勤めるのが常識だ。
自分で言うのも何だが、私は「線審」としては結構優秀だったと自負している。
動体視力が良かったせいだ。

また数回だが主審も務めた事がある。
「審判のジャッジは絶対」という権力の下にゲームをコントロールできる快感、
適度な緊張感、あれは至福の時間だった。
主審の仕事は私のように、多少強引で間違えていても黒白をハッキリさせる
事が好きな性格の人間には向いているのではないか、と思う。

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写真は上から対シリア戦、レッドカードを突き付けられる川島君。
我が家の長女が川島君の大ファンで、この時の彼女の悲憤はすさまじかった。

昨年のワールドカップで、ブラジルのフィリプ・メロにレッドカードを
突き付ける西村雄一氏。
西村氏のパフォーマンスがきっかけで、審判に対する見方が変わった
ファンも多いのではないか?

これも「大誤審」のひとつ、イングランド対ドイツ戦に於けるイングランドの
ランパートの幻のゴール。完全にゴールラインを割っているが、判定は
ノー・ゴール。
いきなりミドルを打ったランパートのシュートに、主審も線審も反応
できなかったのは止むを得ないと思う。

フィリプ・メロから西村氏に試合後ユニフォームを手渡されたという。
ブラジル・チームとフィリプ・メロが西村氏のジャッジを尊重し、
ユニフォームを送るという最高の敬意を表したのだ。
優勝を常に求められるサッカー王国が準々決勝で敗退したにもかかわらず、
審判への敬意を忘れない点は、さすがブラジルである。
(写真は西村氏が起居する東京都世田谷区の区長を表敬訪問したところ。
「世田谷新聞」より)

・・・もっとも西村氏は結構やんちゃなところもあり、2年前はJリーグの
試合でジャッジに不満を訴えた選手に対し「黙って試合しろ、死ね」と
暴言を吐き名を馳せた事もある。
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# by Mikio_Motegi | 2011-01-16 21:17 | サッカー、スポーツ
雲外蒼天(うんがいそうてん)、大展宏図(だいてんこうず)とは、
去る1月5日の京都商工会議所賀詞交歓会で、会頭の立石義雄オムロン会長
が挨拶の際に引用した中国の言葉。

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雲外蒼天とは、重く垂れこめた雲を払いのける努力をすれば青空が広がる
という意味。
大展宏図とは、大きな計画、立派な施策を大きく展開するという意味。
立石会頭は昨年を雲外蒼天の年、今年を大展宏図の年と位置づけている。

私は年頭所感とかいう政財界人のこの手のスピーチについては、まともに
取り合わない事にしている。
が、この立石というおっさんだけは毎年ユニークな事を喋るので、つい
メモをとってしまう。
4年前は京都が谷垣現自民党総裁のおひざ元であるにもかかわらず、彼の
提唱する増税論に真っ向から反対し、3年前は京都の経済諸団体の統合を
突然ぶちかまし、会場を騒然とさせた。
苦労知らずのボンボンだからこそとも言えるが、おもろいおっさんである。

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また会頭はスピーチ原稿にないアドリブで「今年は中国による『日本買い』
がますます盛んになり、株価も相当上がるだろう」とも述べ,
中小企業が新たな成長を目指すには、中国、インド、ベトナム等アジアの
ダイナミズムを如何に取り込むかに関わっている、とも述べていた。

中国脅威論、中国嫌いの論調が最近のメディアで目立つ。
私も個々の中国人はいい奴が多いと思うが、中国の共産主義国家体制は
やはり日本にとって現実的な脅威であると感じる。

が、今や中国を疎外してやっていけるほど世界経済に余裕はないし、
これだけダイナミックに成長している国とすぐお隣にいるという日本の
地政上のアドバンテージを有効活用しない手は無いと思う。
要するにどのように付き合うかが問題で、その点は政界より経済界の方が
よっぽど上手くやっている。

雲外蒼天も大展宏図の中国の言葉だし、元々日本人は中国の文化に憧れ
を抱いている。
だから彼らの最近のわがままなガキ大将のような振る舞いに余計失望して
しまい、中国を嫌いになる日本人が多くなるのもわかるのだが。

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写真は京都ホテルオークラで開催された賀詞交歓会の様子。
私は毎年欠かさず出席し、その年の景気を占うよすがにしているが、
今回はここ数年にない明るく前向きな雰囲気を感じた。
東証の株価も10,500円でスタートしたし、良い年になってくれればいいが。
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# by Mikio_Motegi | 2011-01-09 16:38

謹賀新年


目的が明確なら、私はいつまでも、どこまでも走れる        
(イビツァ・オシム)

「オシムの言葉:木村元彦著 集英社刊)より

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2010年のワールドカップ、「個の力」がいかに重要か改めて
思い知らされました。
私も個の力を上げ、オシムのように走り続けられる自分でありたいと
願っています。

本年もどうぞ宜しく!
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# by Mikio_Motegi | 2011-01-01 09:42 | ブレイク

実は携帯メールが苦手

実は携帯メールが苦手な私である。
理由は簡単で、要するに私がテクノロジーの進歩に追い付けていない
アナログ人間だから。

私は携帯電話が広く普及する前の1995年に日本を離れ、2003年に帰国
した。帰国して驚いたのが、周囲の人々が何処に行っても携帯メールで
一斉にピコピコやっている姿だった。
慌てて追従したのだが当初は上手く使いこなせず、ガールフレンドに
「浦島太郎さん」とか呼ばれてしまう体たらく。完全に出遅れ、今に
至っている。
また現在の携帯がタッチパネル式なのも、メール無精に拍車をかける
結果になっているようだ。

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学生時代に英文タイプを学ばなかった私は、新卒で入社したホテルで、
フロントに配属される事が決まったとたん、キーボードが打てない事に
気がついた。
ご存じのようにフロント業務はHPS(ホテル・プロパティ・システム)を
使えることが前提とされる。
英文タイプの通信教育を受け、何とか3週間ほどでブラインド・タッチ
までこなせるようになった。

1995年の12月にインドネシアのジャカルタのシャングリ・ラに面接に
行って感激したのが、私を含むセールススタッフ全員にそれぞれPCが
1台ずつ割り当てられていること。
それまでいた日本のホテルでは10名ほどの宿泊セールス部全体で
PCは1台しか無く、「そういうもの」だとばかり思っていた。
もっとも先進国・日本から来た身としては、インドネシア人の彼らに
そんな内部事情は口に出せなかったが。

以降、デスクワークの殆どを自分のPCでこなす職場に8年いた。
使用言語はあの頃の事で、当然英語のみ。今ではありえないだろうが。

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かつて欧米社会では一家に1台の、学生は一人1台のタイプ・ライターを持つ
のが普通だった。その文化の延長で、企業がスタッフにそれぞれPCを
割り当てるのはほぼ「常識」だ。彼らはキーボードを使うPCに日常的に
親しんでいる。
そんな文化の無い日本では、キーボードを使うPCより携帯がより普及し、
それに伴い携帯でのメールがPCより浸透した、言える。

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ところでハーバードの学生が創業したFacebook だが、今や世界中で
5億人以上が利用する最大のSNSに成長したという。
アメリカではFacebook を通して就職をアプライしたり、企業も
その求職者について本人のFacbookのプロフィール評価・判断したり
しているという。

恋愛のシーンでも「出会い系」中心の日本のSNSと大きく異なる。
真剣な交際を前提としてFacebookを利用し、プロフィールを見た男女が、
お互いの趣向を知る為にかなり詳しく内容を精査するという。

そして企業の採用担当者や、真剣に交際相手を探している人たちの
共通認識は、Facebookに記載されている内容、及びそれがきっかけで
メールでのやり取りを続けると、その人間の「人となり」を極めて正確に
評価できる、というものである。
文脈、文法、スペル、行間の空け方、適正な表現、それらが人間の性格を
正確に投影している、というのだ。

それが本当だとしたら、携帯メールはFacebookにはとても不向きな
メディアであると言えるだろう。
あの限られた小さなスクリーンでは、正確で的確な表現などできやしない。
職務の概要、正確な履歴、達成数値、人生の目標を記載するレジュメや、
見知らぬ異性に自分をせいいっぱいアピールする為のプロフィールを
書くには、やはりPCは欠かせない。

やはり携帯メールは急な連絡やChat かTwitに用途を限定したほうが
いい、と私は思うのである。

最近さる国内の大手老舗のホテルチェーンの人と名刺交換した際、
連絡先に社用携帯メールアドレスが記載されているのに気がついた。
聞くと、見積り書や人事異動の通達、マーケティング戦略などの
かなりの重要事項もこの携帯メールで連絡・指示が飛んでくるの
だそうだ。

私は実物を見てないので、どんな表記でメールが来るかは不明だが、
それを「テクノロジーの進化」と捉えるか、「やり過ぎ」と捉えるかは、
人それぞれだろう。

少なくとも私は辞令は上司から直接聞きたいし、"Just Do It"が求め
られる営業の最前線だからこそ、メールによる指示ではなく、綿密な
戦略を資料と共に事前に頭に叩き込んでおきたい、と思う。

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先日も昔からの仲間同士の気の置けない集まりに関する打ち合わせで
私宛にもCCでメールが多数飛んできたが、殆ど返信できなかった。
その日は休日で、且つ珍しく熱を出して寝込んでいて返信する気力が
無かった事を差し引いても、気がついたら60件近いメールが着信ファイル
に溜まっていた。

熱に浮かされていた私は、ベッドの上を何十というメールが飛び交う姿が
眼に見えるような錯覚に悩まされ続けたのである。

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写真は全てイメージ。
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# by Mikio_Motegi | 2010-12-26 17:21 | ブレイク