CFがコーナーを蹴るチームとは
2009年 06月 21日
取ることである。
どんなに守備に貢献しようと、素晴らしいアシストを決めても、点を
取らなければCFは評価はされない。
ところが現代サッカーでセットプレーという得点の確立が飛躍的に
高まるにチャンスおいて、CFにコーナーキックを蹴らせるチームがある。
岡田武史監督率いる日本代表チームだ。

6月17日に行われた2010年ワールドカップアジア予選最終戦、
対オーストラリア。
2006年のワールドカップドイツ大会の本大会1次リーグで、1-0で
勝っていた試合を終了間際の5分間に3点叩き込まれ逆転負けを喫し、
日本全国のサッカーファンを絶望のどん底に落としてくれた相手。
リベンジを賭けたこの試合、岡田監督自身が「勝ちに行く」と明言していた
筈だ。
コーナーを蹴るのは背番号11を付けた名古屋グランパスの玉田。
その試合に出ていた唯一のレフティということからだろう、相手陣内右サイド
のコーナーから、相手ゴールに向かって巻き込んでいくようなキックを蹴る
役目を負わされていた。
この試合でワントップの位置を担った玉田には、つまりCFでありながら
コーナーキックからのボールを強烈なヘディングで相手ゴールにぶち込む
ことも、こぼれ玉を拾ってネットを揺るがすことも期待されていなかったのだ。
点を取ることを期待していない選手をCFに据える。岡田監督のこの戦術は、
完全に間違っている。
守備に関しても、今回は中澤、トゥーリオの二人しか屈強のセンターバック
を帯同しなかった。
不運にも中澤が風邪で戦線を離脱したチームに、彼の代わりはいない。
中澤の代理を務めたレッズの阿部勇気は、私は好きな選手である。
だが彼はやや気が弱く、ボール際の強さも無い。
彼がJリーグでやはりセンターバックを務め、相手センターフォワードに
ゴール前で弾き飛ばされているシーンを時々見る。
彼は元々ボランチ・プレイヤーなのだ。
案の定、失点した2点とも阿部のミスだった。マークしていたエース、
ケーヒルにスピードでも高さでも完全に負けていた。

1998年のフランス大会からアジアの出場枠が増え、以前より本大会
出場のチャンスが格段に増えた。
日本ほどの大国で、他のアジア諸国と歴然としたサポートの違いがあれば
本大会出場はある意味当然、という雰囲気がある。
だから岡田監督が言うように、予選突破は「通過点」でしかない筈。
その意味で、予選突破を決めた後の宿敵とのこの一戦の意味は大きかった。
岡田監督は試合後のインタビューで「オーストラリアの高さにやられた」
と臆面も無く答えている。
「高さ」に劣るのなら、高さで負けない選手を出せばいいだけのことなのだ。
高い相手と戦うことがわかっていて、結局相手の「高さ」にやられたと
と言い訳をしている限り、このチームに未来は無い。
交代選手の起用も、オーストラリアが枠一杯の3人を代えたのに対し、
日本は2人しか代えていない。これもとても負けているチームとは
思えない。
しかも2人目の交代は、相手に逆転されてから8分も経過し、残り時間が
5分しかないタイミングで、である。

メディアも、いい加減「今大会のワールドカップでベスト4を目指す」など
という岡田監督の妄言を無視して欲しい。
海外で日本のメディアのレポーターが、「日本はベスト4に入れると思うか」
と外国人監督に堂々と聞いているシーンなどを見ると、私は穴があったら
入りたくなってしまう。
身内でしか通用しないジョークだということに早く気がつくべきだし、
そもそも監督の希望的観測を、何の検証・批判もせずそのまま視聴者に
伝えること自体、メディアの姿勢としておかしい。
なんだか戦争中の「大本営発表」を、そのまま国民に伝え洗脳して
してしまったメディアみたいだ、とは言いすぎだろうか?
写真下は、私がよくサッカーを観戦する「Hub 河原町京劇店」
わずか4-5年前のアジア大会の決勝でも、この店はサッカー観戦客で
満席になることはなかった。
それが最近は試合開始の30分以上前に入店しないと、席が確保できない。

