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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

カジノの未来

11月12日(木)、兵庫県西宮市で(株)ホテリエスタッフ主催のセミナー
「カジノ合法化の進捗状況について」に出席してきた。
講師は日本カジノスクール校長で(株)ブライト代表取締役社長の
大岩根成悦(おおいわね まさよし)氏。
会場の西宮市勤労会館は60名以上の参加者で賑わった。

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大岩根氏によると、G8参加国の中でカジノが無いのは日本のみ。
世界130カ国でカジノが認可されている。他にもシンガポール、ブラジル、
中近東、北アフリカの諸国にないが、シンガポールは来年2ヶ所同時に
オープンするし、2016年のリオ五輪開催が決まったブラジルでも
認可される可能性があるらしい。

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私自身、若い頃に行ったヨーロッパ一人旅で、ウィーンとブダペストのカジノ
で遊んだ経験がある。日本では競馬・競艇などの公営ギャンブルはおろか、
パチンコにも全く興味の無い私だが、ヨーロッパのカジノは楽しかった。

この時の為にわざわざスーツケースに詰めて持ち込んだタキシードを
着て、実は初体験の「おのぼりさん」なのに、それと悟られないように
せいぜいさりげなく(なんという自意識過剰!)カジノに乗り込む。
ついキョロキョロと辺りを見回してしまうのだが、中は映画に出てくる
ような、絢爛たる世界。
ブラック・タイとカクテルドレスに着飾った人々の上気したおしゃべり、
シガーとアルコールの混ざった香り、時々上がる歓声、ため息、
コロンの香り。とにかく大変な賑わいだった。

私はブラック・ジャックとルーレットの場に着き、なんと3時間ほどの
滞在で、ビギナーズ・ラックもあってそれぞれ当時のレートで3万円、
計6万円ほど稼ぎだしたものだ。

スタッフである両替カウンターのキャッシャーも、ディーラーも、黒服の
マネージャーも、多分私がシロウトだと見抜いていたのだろう。
だが皆親切でホスピタリティに満ちていた。

もっとも生来の「宵越しの金を持たない」貧乏性と、一人旅の気楽さもあって、
現地で知り合った同世代の若者とディスコに繰り出し散在してしまったが。
僅かではあるが、ヨーロッパの経済振興に貢献できたわけだ。

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さて大岩根氏によると、我が国では刑法185条と186条の「賭博罪」規定で、
賭博をした者は50万円以下の罰金または3年以下の懲役、賭博の胴元は
5年以上の懲役が科せられることになっている。

それに対しカジノの経済効果に着目した東京都の石原都知事が1999年に
「カジノの合法化」に言及、自民党内でも「公営カジノを考える会」という勉強会
が発足し、カジノ解禁がにわかに現実味を帯びた時期があった。

が、当時の小泉内閣で設置された経済特区でも、法務省の見解では刑法の
規制緩和は認められず、それを潮目に運動も盛り下がったままだ。

ちなみに海外では、マカオのカジノの売上げは年間8500億円、ラスベガス
は7800億円もある。
韓国では2006年に新たに3ヵ所の外国人向けカジノをオープン。
内、日本人観光客が60%を占めるという。
シンガポールは「ツーリズム2015」を掲げ、総額1兆円を投資、カジノ及び
3棟・2600室のホテルを建設中だ。それにより2004年に800万人だった
観光客数を2015年までに1700万人に倍増させようとしている。

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カジノの経済効果は単に売上げによる税収増加だけでなく、観光客が増える
ことでのホテル、レストラン、交通機関への波及効果、雇用増大、設備投資
等々が見込まれる。

日本ではパチンコ業界がカジノ建設に反対しているという噂があるが、
30兆円産業になったパチンコ業界に対し、マカオの例を見てもせいぜい
1兆円程度の売上げしか見込めない。
既に全国で500万台以上設置されているパチンコ台に対し、カジノでの
スロット・マシンはどんなに多く見積もっても1万台にしかならず、とても
競合はしないと思われる。
事実日本のパチンコ最大手の「マルハン」は、2008年1月24日にマカオの
カジノに128億円を出資し進出している(同社のニュース・リリースより)。

少々驚いたのが、世界のカジノでHigh Roller(ハイローラー)と呼ばれる、
掛け金総額が1000万円以上の上級顧客リストに、日本人が1万人以上
登録されていること。

またカジノのHouse Edge(控除率=儲け率)は、宝くじやサッカーくじの
50%、公営ギャンブルの25%に遠く及ばす僅か5-6%にしか設定されて
いない。
日本人のギャンブル好きと、カジノの薄利多売を物語っていると思う。

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セミナー後は大岩根氏と日本カジノスクールのディーラーにより「模擬カジノ」
が開帳された。
「ブダペストの奇跡」、「ウィーンの歓喜」再来を目論む私は、ブラック・ジャック
で勝つコツをディラーから伝授された。
帰宅後、最近私が負け続けている小学生のギャンブル大好き娘どもへの
リベンジに挑んだのだが、あえなく「紫野の屈辱」という結果に終わったので
あった。

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写真は上から ルーレットのルールを説明する大岩根氏。氏の会社のHPは
          www.bright777.com

ドナルド・トランプが開発したアメリカ東海岸のアトランティック・シティ。

カジノのイメージ。www.allposters.co.jp より。
こうした華やかな大人の社交場が日本にあっても良いはずだ。
もっとも世界一の規模と売上げを誇るマカオのカジノには、Tシャツに短パン
姿のお客で溢れかえっているという。

シンガポール、マリーナ地区に来年オープン予定のカジノ。

私が訪れたブダペストのカジノ。ヒルトンホテル内にある。

セミナーでのブラック・ジャック光景。          
by Mikio_Motegi | 2009-11-15 20:54 | 人材・ホテル