「ダーリンは外国人」
2010年 05月 16日
私にとっておよそ2年振りの封切映画なのに、なんでこんな物を
観なくてはいけないの?・・・と少々情けなかったが。
まあ他愛のない内容。イラストレーターで漫画家である女性主人公
(井上真央)が、交際しているアメリカ人(ジョナサン・シェア)との
生活の中で生じる異文化の発見、摩擦、対処の仕方がテーマ。
主役の二人はなかなか魅力的。オーディションで選ばれたという
ジョナサン・シェアは好感が持て、井上真央は可愛い。

しかし国際結婚がテーマなんて、「何を今さら」という感じ。
こんなネタの原作がベストセラーを続け、映画化されヒットするなどと
いう現象が起きるのは先進国では日本だけだろう。
文化、風俗が西洋化しても、根っこのところで国際化が進んでいない
証拠だ。
そもそも日本にいて、たまたま外国人と接する機会があった時に生じる
摩擦なんてユルいものだ。
私が東南アジアに滞在した8年間でも、圧倒的なな富の偏在、貧富の差、
人種差別、宗教観の違いを実際に体験してきた。
「違い」があって当然だという世界観と、「違い」をネタにして
「やっぱりそうだよね」「変だよね」と身内だけで納得し、喜んでいる
世界観。
異文化を何でも飲み込み成長を続け、絶妙のパワーバランスの上で
生き延びる国家と、何でも身内の論理ばかり先行し、幼児化、白痴化
した国家.
どちらが今後生き抜き、どちらが衰退するか。
・・・答えは見えている。

とまあ、つらつらと他愛もない事を考えながら観ておりました。
じゃなんでそんな映画にわざわざ高いお金を払って行ったのだと
聞かれると・・・
それは茂木家という身内の論理、パワーバランスに起因している、としか
申し上げられません・・・。

