シンポジウム「これからの京都観光を担う京女たち」
2010年 06月 10日
部会と、それに引き続き行われた表記シンポジウムに出席してきた。
会場はホテルグランヴィア京都。
部会の方は粛々と議事が進み、何の問題もなく無事終了。
その後同じ会場で行われたシンポジウムのドアが開くと「どっと」聴衆が
押し寄せ、300席の会場はたちまち満員の大盛況に。
パネリストがいずれも老舗の旅館やお茶屋の若女将という事もあり、
物見高い人たちが集まったのだろう。

そのパネリストは以下の女性たち(敬称略):
鈴鹿加奈子 聖護院八つ橋取締役
西村舞 先斗町お茶屋 「舛之矢」 若女将
村田紫帆 料亭「菊乃井」 若女将
山内理江 旅館 祇をん新門荘 若女将
山本千里 JTB京都観光開発室室長代理(高尾の料亭旅館もみぢ家三女)
コーディネーターは関西メディアでお馴染みの村田晃嗣 同志社大学教授。

いずれも20-30代の才媛だが、彼女たちの発言内容に特に目新しい
ものは無かった。
それはそうだ。真剣に何かを提言をするとしたら行政に文句をつけ、個人の
マナー向上を訴えなければならない。
それは彼女たち「京女」の行動特性とは相反するものだ。
「京女」の行動特性とは、良く言えば、公(おおやけ)の場で声高に何かを
訴えるのではなく、自らの行動を持って範を垂れ、他の指針となる事。
悪く言えば、本音を語らず陰で悪口を言う・・・いわゆる「いけず」どすな。
とにかく彼女たちの態度は立派に京女を具現するものだった。断っておくが
決してnegative な意味ではない事を繰り返しておく。

ところでパネリストの皆さんは揃って美人ばかり。
多分、其々の実家・勤務先では相当キツイ若女将たちなんだろうな、と容易に
想像がつく面構えだ。
つまり彼女たちは、親の庇護の下、立場の揺るがない跡取りで、賢く、
そして美しいという、最強のファクターを併せ持っている。
発言内容がしおらしく、且つ上品な京都弁のオブラートで包まれているのが、
また怖い。
特にこの中の一人は、私は間接的に見知っているのだが、噂通り相当に
「腹の据わった」大人物の片鱗を漂わせていた。

私は当日、知り合いのヨーロッパ人留学生を伴って出席したのだが、
その内の一人によると京都の魅力とは、「高いビルが無い」「自然が豊富」
「治安が(抜群に)良い」の3点だそうだ。
言葉の問題や風習の違いは異邦人であるツーリストが事前に知っておくべき
ものであって、言葉が通じないからと言ってツーリストが怒るのはおかしい。
いや、言葉も風習が違うなんて世界中当たり前の事で、ツーリストはそれも
含めた「異文化体験」を楽しみに旅行する。
アメリカの口コミ旅行情報サイト「トリップアドバイザー"TripAdviser"」でも、
京都で多く取り上げられているのは10室以下の旅館。
布団も敷くし、朝食は和食、バス・トイレは共同、パジャマはなく浴衣という
施設だが、充分京都の魅力を堪能できるという。www.tripadvisor.com
固有の文化を守る事、これが観光振興の基本で、且つ最も大事なことでは
という思いを新たにした。
商工会議所も村田教授も、次回は受け入れ側だけでなく、泊まる側の求める
ものについて議論する視点があっても良いのでは?という思いを強くした。
写真は上がシンポジウム案内のポスター。
会場風景。4枚目のみ読売新聞京都版より。
尚、新門荘の山内さんの 「京都の建築、自然、文化にばかりスポットライトを
あてるのではなく、京都人の生活をもっと見て、体験してもらえる方法は
ないだろうか」という言葉に彼女の先見性を見た。
それこそが異文化体験で、まさに旅行の醍醐味なのだから。

