山鉾巡行に巻き込まれる
2010年 07月 17日
祇園祭は例年暑いし混んでるし、数年前に家族と出かけたのを最後に
私は一度も行っていない。巡行もあまり興味が無く、生で見物を
しようと思った事もない。とにかくあの暑さと人ごみを想像すると、
とてもじゃないが出かける気になれなかった。
今日は朝から天気が良かったので、久しぶりに鴨川沿いのホームコースを
走る。

通常は、北大路橋のたもとから三条大橋まで4キロ南下する。
そこからMKボウリングのある志久呂橋まで一気に8キロ北上、
そして北大路橋まで戻る約16キロのコースだ。
軽快に御池辺りまで下ると、なにやら橋の上で大勢の人が歩いている。
「あ、今日は山鉾巡行だ」と思い当たり、鴨川から御池通りに上がると、
案外観光客はまばらなのに気付く。
こんなに道がすいているのなら山鉾巡行をちょっと見物しようと思い、
河原町通りに出て南下する。
確かにいつもより人出は多いが見物できないほどではない。
むしろ四条に向かって進む人々の流れに沿ってしまえば、楽なものだ。
そう思っていたら三条通り辺りで先頭の「長刀鉾(なぎなたぼこ)」が
しずしずとやってきた。
動く美術館と称される豪華絢爛な山鉾だが、それと共にこの鉾に従って
ものすごい数の観光客が河原町通りを徒歩で北上してきた。
「やばい」と逃げる間もなく、4キロ近くを走って汗だらけのシャツを着た
このおっちゃんは、長刀鉾の御利益に授かろうという善男善女の大軍と、
逆に中心街四条に向かう人の流れが起こす渦に巻き込まれ、飲み込まれて
しまったのである。

・・・やっと渦から逃れ、ちょっと落ち着いて眺められたのがこの
「孟宗山(もうそうやま)」。小ぶりなうえに瀟洒でセンスの良い飾りつけが
かかっていて、私好みだ。
「函谷鉾(かんこぼこ)」もやって来た。四条河原町交差点の名物
「辻回し」‐ 交差点では山鉾の車輪の構造上カーブを切れない為、
路面に敷き詰めた割り竹に水を打ち車輪を乗せて男たちの力で90度
方向転換する‐も遠目だがしっかり見物し、且つ大観衆のどよめきを
体感する事が出来た。
マラソンに出たおかげで思いがけず見物できた山鉾巡行。
なんだか得をした気分。

しかし折からの猛暑と、人ごみに巻き込まれ体力を思いっきり消耗した為、
その後のマラソンは10キロしか走れずリタイヤ。なんだか損した気分。
写真は上が長刀鉾、真中が孟宗山。どちらも今日の京都新聞ニュースから。
下は「辻回し」の光景。(旅の写真館 両備バスフレンズパック)より。

