上七軒(かみしちけん)
2006年 09月 22日
現在、お茶屋11軒、芸妓、舞妓合わせて25名である
上記は「Wikipedia」に掲載されている上七軒についての記述である。私はシンガポール滞在中の1999年頃から、上記にも名前の出ている尚子さんのお店「尚子」に時々出入りしている。
母親の代からの芸妓(げいこ)さんで、大ベテランの部類だが踊りは未だに現役。今年も10月にはじまる秋の踊り「寿会(ことぶきかい)」に勧進帳の義経役で出演予定だ。
私は「尚子」に行く時は必ずホテル関係の大事な客・友人を案内する。尚子さんの語りは軽妙で知識・経験が極めて豊富。どんな客でも必ず話題を合わせ、ご自分のペースに引き込み心地よい気分にさせてくれる。よく「ホスピタリティ」とはなにかという議論がホテリエの間で飛び交うが、もしホスピタリティを「人の気分を気持ちよくさせること」と定義したとしたら、尚子さんはホスピタリティの達人である。
夜、祇園や先斗町の喧騒と全く違う上七軒の通りを歩き、ぼうっと照らされた「尚子」のドアを開け、走りの庭風の玄関を抜けてカウンターに座れば、99%外資系育ちの私のホテル関係の客・知人はたちまち陶酔の世界に引き込まれてしまう。
いつまでも利用したい、私の大事な京都のお店である。
写真は尚子さん。京女(きょうじょ=京都女子大学付属中・高)出のお嬢さん芸妓さんである。