シンガポールの日々(1)
2006年 10月 10日
華僑についてここで論考する知識も時間もないが、彼らとの係わり合いにおいて私に向けて発せられた言葉の数々を、これからこのブログで徐々に紹介したい。
"Value of Brand? Its simple. How much you earn by the brand"
「ブランドの価値?そんなの簡単だ。そのブランドに関った者がいくら儲けたかだよ」
これは私がある訴訟を起こした際に知り合い、今も連絡を取り合っている弁護士の言葉。
ブランド・マーケティングについての出版物は書店に行けばかなりのスペースを占める人気の分野だが、彼ほど明快にブランドの価値を論じてくれるマーケティングの専門家がいるだろうか。ちなみに彼は「シンガポール建国の父」と称えられるリー・クワン・ユーも利用する弁護士事務所の一員だ。
実は同じような言葉を知人を通して聞かされ事がある。それを言ったのもやはりシンガポール華僑の弁護士だそうだ。どうもイメージと違い、華僑の弁護士はPragmaticな考えをするらしい。
ところで私が起こした訴訟だが、予想通り調停に持ち込まれ示談が成立し、私はいくばくかの和解金を得た。その後提示された彼からの請求書を見て目を回した私に、彼は言った。

「ミキオ、お前が和解金をゲットできたのは、向こうがウチの弁護士事務所のブランドにびびったからだ。これがブランドの価値、というもんだよ」と。
写真はこの夏のみのイベント、DHCバルーンをスイスホテル・スタンフォードの64階から撮影したもの。背後はシンガポール・イーストコースの街並み。

