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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

シンガポールの日々(1)

新卒後東京の芝パークホテルに入社して依頼20年間もホテリエを続けていた私が何故独立を思い立ったか?様々な理由があるが、その中でもジャカルタとシンガポールで知遇を得た華僑たちとの交流による影響が一番大きいといえる。
華僑についてここで論考する知識も時間もないが、彼らとの係わり合いにおいて私に向けて発せられた言葉の数々を、これからこのブログで徐々に紹介したい。

 "Value of Brand? Its simple. How much you earn by the brand"
「ブランドの価値?そんなの簡単だ。そのブランドに関った者がいくら儲けたかだよ」

これは私がある訴訟を起こした際に知り合い、今も連絡を取り合っている弁護士の言葉。
ブランド・マーケティングについての出版物は書店に行けばかなりのスペースを占める人気の分野だが、彼ほど明快にブランドの価値を論じてくれるマーケティングの専門家がいるだろうか。ちなみに彼は「シンガポール建国の父」と称えられるリー・クワン・ユーも利用する弁護士事務所の一員だ。

実は同じような言葉を知人を通して聞かされ事がある。それを言ったのもやはりシンガポール華僑の弁護士だそうだ。どうもイメージと違い、華僑の弁護士はPragmaticな考えをするらしい。

ところで私が起こした訴訟だが、予想通り調停に持ち込まれ示談が成立し、私はいくばくかの和解金を得た。その後提示された彼からの請求書を見て目を回した私に、彼は言った。
シンガポールの日々(1)_c0094556_10525014.jpg

「ミキオ、お前が和解金をゲットできたのは、向こうがウチの弁護士事務所のブランドにびびったからだ。これがブランドの価値、というもんだよ」と。


写真はこの夏のみのイベント、DHCバルーンをスイスホテル・スタンフォードの64階から撮影したもの。背後はシンガポール・イーストコースの街並み。
by Mikio_Motegi | 2006-10-10 10:54 | 東南アジア