正社員のメリット
2007年 03月 15日
最近議論が交わされている。このコミュニティのレベルは高く、時々火花の散るようなな高度なディベートが行われ、私などはついて行くのがやっとだ。
「正社員の必然性」とは、企業と労働者にとって正社員を雇用/就労することのメリットは何か、という問いかけである。
「正社員」という言葉は慣用語であって、厳密な定義は無い。強いて言えば「正規雇用で企業に雇われた、従業員籍を有する労働者」といえるだろうか。
正社員の特徴として以下が挙げられる:
雇用期間 :期間を定めず、定年まで雇われる事が多い。
賃金 :加齢とともに賃金があがる形態(いわゆる年功序列)が多い。
昇進・昇格:加齢に伴い、ある一定の年齢になれば一定の役職に就ける場合が多い。
また、総合職、一般職といったコース別に分かれている場合は総合職の方が
昇進・昇格のスピードが速い。 (Wikipedia より)
・・・このように「多い」「速い」という傾向はあるが、何も確実に決定していることではない。
ところで私の知人で、最近ある外資系企業の幹部職員として採用された男がいる。
彼の待遇は、 給料は業績に応じ1年毎に更改する成果主義年棒制、雇用契約期間は1年で更新有り、退職金無し、賞与無し、各種保険制度完備、海外研修制度有り、将来業績に応じ昇格のチャンス有り。
彼の雇用形態はどこにでもある、立派な正社員扱いといえる。ところが実際の彼の雇用契約は「契約社員」だ。
正社員であることの効能に、企業も労働者も「安心感」が得られる、という点もある。だが、本当にそうだろうか?正社員は安心が得られるかもしれない。が、上記の企業などはのコアとなる企画立案、実行、マネジメント、継続性を委ねられているのは彼のような契約社員である。
自分を研鑽し続け、チャンスがあるや高賃金・高ステータスのキャリア転職を繰り返す。コアとなる企画・立案・実行を任せられる。もちろん失敗した際の責任は取る。こういう生き方を望むのなら、これからは正社員・非正社員にこだわる必要は無いと思う。
参考までに、正社員でないと日本の銀行では高額なローン(例えば住宅取得ローン)を組めないという事実がある。が、外資ファンド系の「東京スター銀行」は契約・アルバイト社員でも条件次第でローンを組める商品を発売している。


