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ホテル、レストランなどホスピタリティ・インダストリに特化したヘッドハンター茂木幹夫(もてぎ みきお/ www.kyotoconsultant.net)の「非首狩族的な」日々。


by Mikio_Motegi

年上部下をどう使う、年下上司にどう仕える

新幹線の車中で今月号の「WEDGE」をめくっていて、見つけたコラムの
タイトルである。
内容は「年下の上司に仕えるには・・・」、「年上の部下に接するには・・・」
のハウツウものだが、まだこんな事が話題に上るほど日本のビジネス・
シーンは遅れているのか、と嘆息に耐えなかった。

私は8年間の海外生活で、年上の上司に使えたことが無かった。
今数えると8年間で8人の上司がいて、うち5人が女性。全員私より年下
だった。ただ彼らは年の差なんて誰も意識しないし、当然私も気にしなかった。

M&Aや成果主義が根付いてきた日本のビジネス・シーンで、年功序列が
崩れるのは当然の事といえる。
1年間の会計年度内で最高のパフォーマンスを求められる企業では、
年上だ年下だと騒ぐ前にまず稼ぐ事-"Show me the money!"が大事。
年功序列を気にするのは多分儒教の影響だろうが、日本の経営者や管理職は
パフォーマンスの低さをチーム内の年齢差に求めている面もあるのでは?
人間に能力の差があるのはあたりまえで、年齢に拘らず能力のあるものが
秀でるのは自然の摂理だ。

私が5年間を過ごしたシンガポールでは、彼らは誰が何歳かなんて興味
ないし、誰も知ろうともしない。
チーム1の長老!である私にチームのまとめ役を担わせる、なんていう発想も
まるで無い。
おかげで、私は随分伸び伸びと仕事をさせてもらった。日本の組織にいたら
気を使うであろう年齢差のしがらみが無いのだから。

唯一年齢を話題にしたのが、インドネシアのシャングリ・ラ・ジャカルタの最初の
上司、つまり私にとって海外での最初の上司であるアグネスだ。
彼女と最初に会って自己紹介した際に、「ミキオ、私があなたより年下で、
しかも女であることを気にする?」と聞いてきた。
勿論私は"Nothing at all!" (ぜーんぜん!)と答えた。

それを真に受けたのかどうか、実は彼女の住まいは私の隣室で、つまり
同じコンドミニアムの同じフロア。会社の帰りや休日にも時々引っ張り出され、
買い込んだ洋服や家具などの荷物運びを手伝わされたが。
そんな彼女は今でもシャングリ・ラで頑張っている。現在はオーストラリアの
ケアンズで相変わらずディレクター・オブ・マーケティングを勤めているとのこと。

写真はシャングリ・ラ ジャカルタ
年上部下をどう使う、年下上司にどう仕える_c0094556_22123210.jpg

by Mikio_Motegi | 2007-06-29 22:06 | 人材・ホテル