故郷にて
2007年 08月 18日
1年半ぶりの里帰りだった。
京都から桐生まで距離にして約500キロ。我が家の国内旅行は基本的に
車を使う。電車と比べて時間の制約や荷物の制限が少ないのと、好きな
ところで寄り道が出来る、というのが最大の利点。
渋滞を避けて北陸自動車道を走る。
山の位相がなだらかの関西と比べ、中部・関東は急峻だ。
その違いを楽しみ、且つ日本海を眺めながらドライブする。
私のBMWは知人に譲ってもらった10年以上前のタイプだが、シートが固い
ので長時間のドライブでも疲れない。独特の直列6気筒のエンジン音を
聞いていると、時間などすぐにたってしまう。
新潟県の柏崎市にある米山SAで休憩。丁度日本海に太陽が沈むところで、
子供達は初めてリアルの日没を観賞できて大喜び。
だが1ヶ月前の大地震の爪あとがあちこちに残り、ブルーシートを被せた
家屋を見たり歪んだ高速道路を走り、地震のパワーを知ることができたのも
彼女達にとって大きな収穫だった。
ちなみに帰路も、福井県の田んぼ道で車を降り、満天の星を眺めた。
遊園地やデパートもいいが、日没や星空を眺めることの楽しさを娘達は
わかってくれただろうか。

桐生では今年は勤務先のイベントの都合で不在の兄に代わり、父の菩提寺に
「盆灯り」を頂きに行く。また昔からの実家の慣習である、手作りの「五目御飯
(ごもくごはん)」を親戚や知人に配る役を仰せ付かった。
私が子供の頃は、母の実家で作る五目御飯の量はハンパではなく、配る所も
20軒近くあった。が、今では5軒だけ。世の趨勢を感じる。
また楽しみだった「坂東簗(ばんどうやな)」にも母を連れて出かけた。
子供の頃は家族や親戚が集まってよく出かけたもので、私の「鮎の塩焼き」
好きはその頃からのものだ。
天然の鮎なので、「骨取り」などせずに頭からがぶりと食べてしまう。
久しぶりの故郷の水、風、風景、味を満喫し、大いにリフレッシュできた
旅だった。
写真は上が米山SAでの日没。中が坂東簗。下は昔の「簗」(「落合簗」の
ホームページより)



