将軍不在の日本
2008年 03月 27日
完敗を喫した。
あの失点は完全にGK川口のミス。後半になって相手の運動量が極端に
減り、日本が怒涛の攻めを見せなければいけない場面で、痛恨のファンブル。
もっともこの日の川口の出来は悪く、他の場面でもミスが多かった。
しかしこの敗戦の原因、 日本代表に精神的な支柱となる選手がいないから、
と言ってもいいと思う。
以前の日本代表における中田英寿や三浦知義(カズ)のような存在。
絶対的なエースとして君臨し、チームを叱咤激励、彼にボールを預けたら
とにかく何とかしてくれる将軍のような存在。
思えば彼らがいた頃の日本は(アジアでは)強かった。
今の日本のエース候補は高原だろうが、彼も29才、年を取りすぎだ。
中村俊輔は性格的にもフィジカルにも弱い。
遠藤、中村憲吾、鈴木のトライアングルはいかにも「職人肌」で、とうてい
将軍の器ではない。
闘莉王、或いは若手の柏木あたりが候補か。
もしかしたら前監督のオシムの存在が、このチームで将軍候補が
育たなかった遠因かもしれない。オシムの存在があまりにも大きく、全て
彼に頼りがちで選手の自立を妨げた面が無かったか。
将軍の存在が無い日本代表はチームとしても頼りないし、ファンとしても
楽しみが少ない。

昨日のバーレーン戦に話を戻すが、後半に入って数人の相手選手が
足に痙攣を起こしピッチに倒れこむ、という日本にとって絶好のチャンス。
手負いの相手に容赦なく襲い掛かるのが勝利の要諦なのに、逆に
失点をくらった。点を取られただけでなく、相手チームやサポーターをも
息を吹きかえらせる最悪の結果。
こういう場面で将軍的な存在がいないチームの弱さが出る。
とにかく見るべきもの、収穫は何も無かった今回の敗戦。
これをバネに敗因を徹底的に分析し、次はベテランに頼らない若手主体
のチームで臨んで欲しい。
だいたい岡田監督はオシムに気を使いすぎ。
オシムの息のかかっていない若手を発掘し抜擢すべきだ。オシムもきっと
それを望んでいるだろう。
写真はサンケイスポーツより。

